...故内府殿の扨こそ我に仰せ置かれしなれ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...扨てこれ迄の私の體驗により確信し得まして皆樣に一言申上げ度い事は...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...扨ていろ/\御無理を申して御煩せしてからもう三年に近くなります...
中里介山 「生前身後の事」
...扨、我々は、斯かる時にも猶環境の詮議を遂に女々しいことであるとした古人の考へに従ふべきであらうか?――恐らくそれはさうであらう...
中原中也 「詩と現代」
...扨この夏はどうしようかなと思ふと...
中原中也 「夏」
...扨((さて))も鳩ら先刻(さき)にせる姿を改め...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...何は扨置(さてお)き中津に帰(かえっ)て一度母に逢(あ)うて別(わかれ)を告げて来ましょうと云(い)うので...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨々(さてさて)賤(いや)しい人物だと思いました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨てその深く考へると云ふ一番仕舞は...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...理窟は扨(さて)置いて...
二葉亭四迷 「平凡」
...扨人間は右の如く慾あるものなるに若しそを少しにても押へて発せざらしめば...
正岡子規 「読書弁」
...扨て何物をも拾ひ得なかつたかも知れない...
室生犀星 「忘春詩集」
...」「扨津軽屋へ約束いたし候院之荘之古簾(ふるすだれ)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」「扨めづらしく辞安様御西遊...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「扨てそれから私は...
山本宣治 「婦人雑誌と猫」
...扨(さて)は人家ありけるよと打喜び...
夢野久作 「白くれない」
...扨(さて)は私の一生仕事の...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「……扨(さて)はおのれッ……」昌秋の血相が火のように一変した...
夢野久作 「名君忠之」
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