...扨(さて)も/\穏かなる好き天気かな...
石井研堂 「元日の釣」
...『扨(さて)、其の頃、ヴエスヴイアスから遠くないメシナといふ港に、此の話しを伝へたプリニイの叔父さんが居た...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...萬一どうかした事で契約でも出來たら扨てどうしてよいのだか困つた事だと思ひ乍ら歩いて居たので...
高濱虚子 「俳諧師」
...扨て萬事整つたが此心の上に張る反古が無いのに頓と困つた...
高濱虚子 「俳諧師」
...扨新短歌は、既に新しい様式として存在してゐるか? 或ひは存在するに到りさうであるか?その成績を今問はないこととするならば、新短歌は、どうやら詩歌の新しい様式として、既に存在してゐるやうに思はれる...
中原中也 「新短歌に就いて」
...扨夜(よる)は、彼女を犠牲(にへ)としまた配偶となし、その星は、燭火((あかり))手に持ち、見てました、白い幽霊とも見える仕事着が干されてあつた中庭に彼女が下り立ち、黒い妖怪(おばけ)の屋根々々を取払ふのを...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...扨も嫁入ざたの多事(おゝいこと)今宵本宅の嫁の妹折枝(をりえ)とて廿を一越た此間迄寄宿舍養(そだ)ち...
長谷川時雨 「うづみ火」
...お子達は扨らちも無きもの...
樋口一葉 「雪の日」
...江戸は扨置(さてお)き日本国中...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...東西二派の理非曲直は姑(しばら)く扨置(さてお)き...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「扨(さて)々羨(うらや)ましい事だ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何は扨(さて)置き...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨(さて)も/\卑怯なる哉(かな)...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨人間は右の如く慾あるものなるに若しそを少しにても押へて発せざらしめば...
正岡子規 「読書弁」
...扨(さて)それから時が移つて次の期に入ります...
森鴎外 「假名遣意見」
...扨(さて)申上けるは...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...扨は今のは正夢か...
夢野久作 「白髪小僧」
...扨(さて)は香潮さんが最早来ているのかと思いまして...
夢野久作 「白髪小僧」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??