...扨(さ)て是から猫は如何なる染色を好むかに就て述べるのであるが...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...扨(さ)て箔(はく)のついたおのぼりさん...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...入船町・東兩國「扨...
小穴隆一 「二つの繪」
...扨又あれは大山公の別莊...
大町桂月 「鹽原新七不思議」
...いえ/\貴女は此の手紙の封切つて開けたしゆん間「扨(さて)はあの女か」ともうちやんと気がおつきになるでせう...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...扨は今の雨に濡れたんだなと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...扨試みに毛筆を使つた場合を想像して見給へ...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...扨て近代無之大騷動――」であつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...「扨て甚だ唐突の儀に候えど」として本文にはいっていた...
豊島与志雄 「反抗」
...が扨(さて)、中日の十四日の勘定前だから、小遣銭が、迚(とて)も逼迫(ひっぱく)で、活動へも行かれぬ...
羽志主水 「越後獅子」
...第九囘勢(いきほ)ひよく引入(ひきい)れしが客(きやく)を下(お)ろして扨(さて)おもへば恥(はづ)かしゝ...
樋口一葉 「別れ霜」
...扨(さて)その英語を学ぶと云うことに就(つい)て如何(どう)して宜(いい)か取付端(とりつきは)がない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨て國を開いて今の西洋文明流の交際を爲やうと云ふのには...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
......
正岡容 「大正東京錦絵」
...扨家光將軍の時日本に在つた蘭人フランシス・カロンの記に日本の諸侯が城壁を築く時多少の臣民が礎として壁下に敷かれんと願ひ出ることあり...
南方熊楠 「人柱の話」
...扨題があるかと思つて色々考へて見ましたが...
森林太郎 「混沌」
...手がかりも足がかりもない立派な人間に疑いをかけさっしゃる筈はないが……扨(さて)は松倉十内がうろたえたかな……」「ええッ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...扨(さて)はこれが昨夜の虫の住居(すまい)かと思いましたが...
夢野久作 「虫の生命」
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