...扨斯て愈公判開廷とならば...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...扨(さ)て是から猫は如何なる染色を好むかに就て述べるのであるが...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...爾(そ)んな事は扨(さ)ておき...
内田魯庵 「犬物語」
...扨て片岡の亡霊に導かれた事によつて...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...扨て段々運んで、最後には渡りゼリフと成り『イデヤ祝して出立なさん』と五人引張りの見得...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...扨てお誂へはと聞いて居るとしんじよとやらの椀盛にゆばの甘煮とやらでやれ/\と思つて失望を重ねて居る矢先酒とあつたので俄に勇氣を恢復したやうに覺える...
高濱虚子 「俳諧師」
...扨は斯からん後の今の事を仰せ置かれしよ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...序詞役扨(さて)も老(お)いにたる情慾(じゃうよく)は方(まさ)に最期(いまは)の床(とこ)に眠(ねぶ)りて...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...お子達は扨らちも無きもの...
樋口一葉 「雪の日」
...それは扨て、あなた方にはどんな話をお聴かせしたものかな? どうも、おいそれとは頭へ浮かんで来ませんぢやて……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...扨(さて)時計(とけい)の盤面(ばんめん)を十二に分(わか)ち...
福澤諭吉 「改暦辨」
...扨(さて)その英語を学ぶと云うことに就(つい)て如何(どう)して宜(いい)か取付端(とりつきは)がない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨(さて)如何(どう)したら宜(よ)かろうかと考えた...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨人間は右の如く慾あるものなるに若しそを少しにても押へて発せざらしめば...
正岡子規 「読書弁」
...」「扨めづらしく辞安様御西遊...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...扨(さて)はと思って近寄って見ますと...
夢野久作 「白髪小僧」
...扨やっと気が落ち付いてから...
夢野久作 「白髪小僧」
...扨(さて)はこの事件に引っかかったナ……と察していた訳なんだがね」「ナルホド...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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