...扨斯て愈公判開廷とならば...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...扨て糊をつける臺に困つて一寸其邊を見し...
高濱虚子 「俳諧師」
...扨今年の思ひ出を續けますと色々ございますが...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...扨((さて))お人好し氏の鼻こそは仮漆(ラツク)と光り...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...扨、私の直観が神は在ると云ふとなら、その私の直観は何故にさう云ふのであらう?――私の直観は、即ち私は、此の世に生きて、事象物象に神秘を感ずるからである...
中原中也 「我が詩観」
...扨其運動のやり方はと云へば架上に坐して人に推引させるのもありとは云ふものゝ...
原勝郎 「鞦韆考」
...扨(さて)こそ彌々(いよ/\)學士(がくし)の外妾(かこい)か...
樋口一葉 「經つくゑ」
...扨実際の染色模様などに至りては本人の意に任せて然る可し...
福沢諭吉 「女大学評論」
...扨(さて)日輪(にちりん)の周圍(まはり)に地球(ちきう)の廻(まは)る道(みち)は六億(おく)の里數(りすう)あり...
福澤諭吉 「改暦辨」
...夫(そ)れは扨(さて)置き...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...老母の大坂見物も叶わず扨(さて)神戸(こうべ)に着(つい)た処で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨(さて)はと心に悟(さと)る所あり...
福田英子 「母となる」
...扨邪氣を除く爲め斧で柱を打ちつゝよし/\此内に住む人々は毎も温かで食事足るべしと唱へる」とある...
南方熊楠 「人柱の話」
...扨(さ)て友達仲間は遊びが濟んで起き上ると...
室生犀星 「めたん子傳」
...扨御出立後火事沙汰等も無御坐第一之大悦に御坐候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...扨はバラック住居(ずまい)の連中の稼ぎ溜をねらっているなと感付いた...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...扨(さて)は自分の思い通りであったか」と独り言を云いました...
夢野久作 「白髪小僧」
...ところが扨(さて)...
夢野久作 「謡曲黒白談」
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