...昨夜(ゆうべ)急に二見ヶ浦へ引越して来る筈はない!扨(さ)て翌朝の事であった...
泉鏡花 「浮舟」
...扨ても春の夜の月花(つきはな)に換へて何の哀れぞ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...扨てこれ迄の私の體驗により確信し得まして皆樣に一言申上げ度い事は...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...扨、件の裕福な青年は、漸く、文学そのものではないかも知れぬが、文学の話をする奴は嫌ひになつてゆく...
中原中也 「心理的と個性的」
...而も彼女は至高のお慈悲のみ光の消えざらんやう願ふのであつた扨涎(よだれ)が出ました……――夕闇は部屋に中庭に充ちてくる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...姿(すがた)おもへば扨(さて)も罪(つみ)ふかし...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...お子達は扨らちも無きもの...
樋口一葉 「雪の日」
...扨(さて)塾長になったからと云(いっ)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ソレ故(ゆえ)私なども江戸に来(く)れば何は扨置き桂川の家には訪問するので...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...埼玉郡に潜む扨(さて)夫(そ)れから私の気になる松木(まつき)...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨(さて)一方に世の中を見て文明改進の為(た)めに施して見たいと思う事があれば...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨(さて)先方の人は誠に厚意を以(もっ)て話して呉(く)れたので...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...銀行に預けるは扨(さて)置き...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨(さて)身に叶う仕事は三寸の舌...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...余談は扨(さて)置いて...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...扨(さて)も昔のその又昔...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...扨(さて)は私の一生仕事の...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...扨(さて)はここから初めるのかな……と思って立上ると...
夢野久作 「爆弾太平記」
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