...この手扣(てびかえ)も今日まで保存されてある...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...嵌(は)まりにくいシャツの扣鈕(ぼたん)を嵌めていると...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...泅袴(およぎばかま)に扣鈕(ボタン)一つ掛けし中單(チヨキ)着たる男二人...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...笥(はこ)を扣(たた)いていった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「偸桃」
...翩翩は釵(かんざし)を扣(たた)いて歌った...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「翩翩」
...催ほす他の業は其糺問を扣へしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...扣へよ怒はげしとも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...整然として塹濠のほとりに駐め扣へしめ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...355ポセードーンはこれがため現(あらは)の救助さし扣(ひか)へ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...脚神速のアキリュウス即ち答へて彼に曰ふ、 145『アートレ,デーよ、光榮のアガメムノーン、衆の王、望まば君は正しくも約せる品を與ふるを得べし、或は扣ゆるを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...これは三条西家で久しく召使った老官女の扣家(ひかえや)であって...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...さわいでさわいで騷ぎぬかうと思ひますとて手を扣(たゝ)いて朋輩を呼べば力ちやん大分おしめやかだねと三十女の厚化粧が來るに...
樋口一葉 「にごりえ」
...さわいでさわいで騒ぎぬかうと思ひますとて手を扣(たた)いて朋輩を呼べば力ちやん大分おしめやかだねと三十女の厚化粧が来るに...
樋口一葉 「にごりえ」
...胸元は長い二列の扣鈕で止めてある...
牧逸馬 「土から手が」
...扣(たた)けば声百里に及ぶ...
南方熊楠 「十二支考」
...然越三日過其間聞哭聲扣隣人曰...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...自笑十年行脚事(みずからわろうじゅうねんあんぎゃのこと)痩藤破笠扣禅扉(そうとうはりゅうぜんびをたたく)元来仏法無多子(がんらいぶっぽうたしなきなり)喫飯喫茶又著衣(きっぱんきっさまたちゃくい)これは愚堂和尚が自嘲の作という一偈(げ)であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...特にその肩の扣金(こうきん)のごとき...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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