...この手扣(てびかえ)も今日まで保存されてある...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...年長(としかさ)な芸妓が三人三味線を扣(ひか)へて入口の方に列んだ...
石川啄木 「菊池君」
...建築用(けんちくよう)の木材は火にて燒(や)き切り又は打製石斧(いしおの)にて扣(たた)き切(き)りしなるべし...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...扣へよ怒はげしとも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...整然として塹濠のほとりに駐め扣へしめ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...來りて前に扣へ立つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...脚神速のアキリュウス即ち答へて彼に曰ふ、 145『アートレ,デーよ、光榮のアガメムノーン、衆の王、望まば君は正しくも約せる品を與ふるを得べし、或は扣ゆるを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...水戸慶篤卿差扣(さしひか)え...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...行司の神戸は紙に書いたのを見て兩方に別れて扣へて居る劍士の姓名を呼び揚げる...
長塚節 「撃劍興行」
...これは三条西家で久しく召使った老官女の扣家(ひかえや)であって...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...今一度お勢の袖(そで)を扣(ひか)えて打附(うちつ)けに掻口説(かきくど)く外...
二葉亭四迷 「浮雲」
...扣(たた)けば声百里に及ぶ...
南方熊楠 「十二支考」
...七人とも上着の扣鈕(ぼたん)をみな掛けて...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...扣鈕を掛けたジャケツの下で...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...その傍(かたわら)に馬立てたる白髪の翁(おきな)は角扣紐(つのボタン)どめにせし緑の猟人服(かりゅうどふく)に...
森鴎外 「文づかひ」
...叩は扣なり...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...自笑十年行脚事(みずからわろうじゅうねんあんぎゃのこと)痩藤破笠扣禅扉(そうとうはりゅうぜんびをたたく)元来仏法無多子(がんらいぶっぽうたしなきなり)喫飯喫茶又著衣(きっぱんきっさまたちゃくい)これは愚堂和尚が自嘲の作という一偈(げ)であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...特にその肩の扣金(こうきん)のごとき...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索