...一巨桶(いちきよとう)を扛(かう)して出づ...
芥川龍之介 「鴉片」
...数人之を扛して出づ...
芥川龍之介 「鴉片」
...今までやかましく荷物をまき上げていた扛重機(クレーン)の音が突然やむと...
有島武郎 「或る女」
...これにて共に扛(か)き往かん...
巌谷小波 「こがね丸」
...人間(ひと)の駕籠(かご)など扛くやうに...
巌谷小波 「こがね丸」
...金眸が洞へ扛きもて往き...
巌谷小波 「こがね丸」
......
内田魯庵 「八犬伝談余」
...捕卒は銀錠を扛(と)って臨安府の堂上へ搬んできた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...非常に重い物を引き扛(あ)げるような息づかいをして...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...据えし支への巨材をば槓杆用ひこぢ扛(あ)げて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...或(ある)日(ひ)彼(かれ)は木(き)の株(かぶ)へ唐鍬(たうぐは)を強(つよ)く打込(うちこ)んでぐつとこじ扛(あ)げようとした時(とき)鍛(きた)へのいゝ刃(は)と白橿(しらかし)の柄(え)とは強(つよ)かつたのでどうもなかつたが...
長塚節 「土」
...空(そら)からは暖(あたゝ)かい日光(につくわう)が招(まね)いて土(つち)からは長(なが)い手(て)がずん/\とさし扛(あ)げては更(さら)に長(なが)くさし扛(あ)げるので其(そ)の派手(はで)な花(はな)が麥(むぎ)や小麥(こむぎ)の穗(ほ)にも沒却(ぼつきやく)されることなく廣(ひろ)い野(の)を占(し)めるのである...
長塚節 「土」
...然(しか)し其(その)蕾(つぼみ)はさし扛(あ)げられないのみではなく壓(おさ)へる手(て)の強(つよ)い力(ちから)が加(くは)へられてある...
長塚節 「土」
...髮(かみ)は染(そ)めてから暫(しばら)く經(た)つたと見(み)えて一帶(たい)に肌膚(はだ)についた僅(わづか)の部分(ぶぶん)が髮(かみ)の凡(すべ)てをそつくり突(つ)き扛(あ)げた樣(やう)に仄(ほの)かに白(しろ)く見(み)えて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...さし扛(あ)げた手(て)の如(ごと)き形(かたち)をなしては先(さき)から先(さき)へと動(うご)いて...
長塚節 「土」
...其(その)落(おち)ついた雪(ゆき)を突(つ)き扛(あ)げて何處(どこ)の屋根(やね)でも白(しろ)い大(おほ)きな塊(かたまり)のやうに見(み)えた...
長塚節 「土」
...行郡道間漫作依レ例今春復省耕 村々熟路緩二期程一山如二迎揖一皆知レ面 水不二相離一似レ有レ情 馬解二叱声一多左避 轎任二扛法一少斜行 已諳扁字兼二屏画一那問今宵館主名行路の山水の姿態と人馬の動作との一々の特徴は...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...目を天の方へ扛(あ)げて膝まづいている金色の袍を着たシメオンが...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
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