...無數の騷音が波濤の如く沸き立つ中にあつて輕薄なる住宅に一身を托する生活は隨分堪らない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...子供は私に托されないとおつしやつたぢやありませんか?ヘルマー 激したはずみにつひいつたのだ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...そして最後の仕上げをチックと櫛に托して...
海野十三 「地球発狂事件」
...いまだに事の成行きがどう変化するか分らないと云う一縷(る)の望みを一寸先の未来に托しているのでもあった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...一縷の生を托するものよ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...こんなに屈托した顔を一度も見せたことのない夫だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」平次がガラッ八に縄付の久兵衛を托して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三月下旬京見物に托して大阪へ出て...
服部之総 「志士と経済」
...あるひとから托されたのですが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...そのよりよき半身に私はあの人を托して行きたいと...
水野仙子 「響」
...この三月内に托児所を設けることを決定し...
宮本百合子 「「インガ」」
...軍閥・資本家の結托というと...
宮本百合子 「木の芽だち」
...文学以外の力にその身を托すようになったか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...未来の工藝をかかる天才にのみ依托(いたく)してよいか...
柳宗悦 「工藝の道」
...二つほどよく配合してそこに詩情を托せんとした...
柳田国男 「木綿以前の事」
...この古語に托していたにちがひない...
吉川英治 「折々の記」
...その教順房と共に托鉢に出た生信房が...
吉川英治 「親鸞」
...一日の托鉢からもどって...
吉川英治 「親鸞」
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