...たまたまその一通を練吉に托したところから...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...浮袋(ブイ)一つに生命を托して...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...かくて親しく燦爛の兵車に神女立ちあがり、重くて堅き大槍を其手にとりぬ(槍により 390手向ふ者をアテーネー奮然として打敗る)ヘーレー斯くて迅速に駿馬に鞭を打ちあてゝ驅れば天上もろ/\の門戞然と開かるゝ、門の司は「時」の靈、上天及びオリュムポス、之に托さる、濃雲を開きあるひは閉ぢるため、 395そこを二神はその命に應ずる駿馬驅り去りぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...主義の消長を顧みずして官僚團と結托するは其の甚だ喜ばざる所なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...高島一派の現勢力は殆ど零位なり彼れ豈之れと結托するの愚を爲さむや或は自由...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...子供二人は女中に托(たく)して先に逃げのびさせ...
原民喜 「夏の花」
...或はそんなことが私をしてかかる夢を私の亡き母にまで托させてゐるのかも知れぬ...
堀辰雄 「花を持てる女」
...お蝶の家の門口には朝鮮信托会社小田原出張所などといふ札が掛つてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...ほのかな陰影をふくめた屈托のない花のやうに...
牧野信一 「小川の流れ」
...その原稿は精魂を打込み自分で描いてこれを優れた手腕のある銅版師に托して銅版彫刻とし...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...その一部(第三図)また自ら或る凸起に托(の)り掛かると同時に...
南方熊楠 「十二支考」
...托児所、学校、革命の家(コンムーナ)、病院は建築中だ...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...それを購めて東京に送るやうに托んだが...
室生犀星 「京洛日記」
...ねもごろなお托(たの)みでございました...
室生犀星 「玉章」
...)この人達と御結托なされたのを...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...托塔天王(たくとうてんのう)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...剣を道として悟得したものを筆に托して...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...貞盛が、いつも愛顧をうけている右大臣家の御子息、九条師輔さまの所へ――と答えると、急に、それで思い出したように、道風は、立て膝を上げて、かたわらの書棚から、一帖の書の手本を取り、無造作に、彼に托した...
吉川英治 「平の将門」
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