...一体私自身は性質として初めて会った人に対しては余り打ち解け得ない...
内田魯庵 「温情の裕かな夏目さん」
...やつと打ち解けて來たころには...
太宰治 「九月十月十一月」
...自分と打ち解けた長噺をするのを避けている様子でしたし...
太宰治 「人間失格」
...いろいろ打ち解けて話をした...
田山花袋 「田舎教師」
...ひとしお打ち解けた好い気持になって...
近松秋江 「狂乱」
...遠慮のない打ち解けた態度と...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それからといふものは女は少し打ち解けて徳利を取り上げて漸く酒をさした...
長塚節 「開業醫」
...もう少し打ち解けてゆっくり聞いて下さらなくっちゃ...
夏目漱石 「行人」
...平生(いつも)通りの打ち解けた遠慮のない気分が復活したので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...何故(なぜ)もう少し打ち解けてくれないのかという気が...
夏目漱石 「道草」
...あれはお前ピカピカする新造だぜ」「それがすっかり打ち解けちゃってね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...打ち解けなかったからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...打ち解けぬ貴女を扱うのに心を奪われて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「家も何もない女ですもの」と言ってそこまではまだ打ち解けぬ様子も美しく感ぜられた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...兵部卿の宮もこれまでよりも打ち解けて見える美しい源氏を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...源氏も打ち解けた心持ちになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...相当に身分のよい愛人の家でもこれほど源氏が打ち解けて暮らすことはないという話も明石は知っていたから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夫人と種々家庭的の打ち解けた話をした中に「よく解剖家に娘をやる母親があるものだ」と云う言葉があった...
森於菟 「屍体異変」
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