...荒れ模様の海は薄明りの中に絶えず水沫(しぶき)を打ち上げてゐた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...それは海そのものよりも僕等の足もとに打ち上げられた海艸(うみぐさ)や汐木(しおぎ)の匂(におい)らしかった...
芥川龍之介 「蜃気楼」
...大きな流木が打ち上げられていた...
梅崎春生 「幻化」
...御注文の品を打ち上げるより外にはないということが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...菊五郎は大阪を打ち上げて行ってしまった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...波が浜へ打ち上げてから次の波が来るまでの時間は時によっていろいろですが...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...このようにしてできた砂の層が大あらしなどの時にまたはがれて浜へ打ち上げられる時でも...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...デッキに打ち上げる...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...船尾の全部をのもうとするように打ち上げて来た...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...飾り燭台から花火が打ち上げられるように飛んでいった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...汽罐の爆破か何かで火が打ち上げられたのではないかと...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...岩の上に打ち上げる波の音は声たかく聞えた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...花火がどこかで景気よく打ち上げられた...
正岡容 「圓太郎馬車」
...男なら一大磯の開化亭を五日で打ち上げた今松は...
正岡容 「寄席」
...ボルドーを打ち上げてから...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...まるで千も万もの花火を一時に連(つづ)けて打ち上げるようで...
夢野久作 「白髪小僧」
...今夜で無事にこの小屋も打ち上げたわけだから...
吉川英治 「江戸三国志」
...この川越を打ち上げて...
吉川英治 「江戸三国志」
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