...先づ手近な所から始めて...
丘浅次郎 「固形の論理」
...まず手近なところから彼の歓喜をわけてやろうという心からにちがいない...
太宰治 「猿面冠者」
...もうさう手近なところにはなくなつた...
田山花袋 「日光」
...手近な歌集の中から口調のいいと思うのと...
寺田寅彦 「歌の口調」
...手近な主だったものだけを若干列挙してみると次のようなものがある...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...何でも手近な題目を取扱い...
寺田寅彦 「雑感」
...まず手近な盆栽や菓子やコップなどと手当たり次第にかいてみた...
寺田寅彦 「自画像」
...こういう事は古人の立派な連句にもありはしないかと思って、手近な、そうしてなるべく手数のかからないような範囲内で少しばかり当たってみた...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...必要な統一を探究するのに最も手近な入口を持っていることになるわけで...
戸坂潤 「思想としての文学」
...手近なところでは...
豊島与志雄 「鴨猟」
...起き上って手近な植木を滅茶滅茶に突き立てます...
中里介山 「大菩薩峠」
...われわれ素人にも分るような手近なところにあるのではないかと思われる...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...先づ一番手近なところはそんなものだ」「そのうちで一番臭いのは?」「松藏かも知れないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どの位に賣れるものなの?」――内地の手近な工場の入口に立つてゐれば...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...手近な家からそこの戸を順々にたたいた...
本庄陸男 「石狩川」
...凝乎(じっ)と睨みつめた手近な器具に...
水野仙子 「脱殼」
...手近な器物を投げつけるとする...
吉川英治 「三国志」
...手近な茶道具だけを携えて...
吉川英治 「新書太閤記」
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