...」と四度半が手近な手函(てばこ)へ据(すわ)る...
泉鏡花 「薄紅梅」
...もっと手近なところでいえば...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...それで私は有り合せの手近な材料から知り得られるだけの事をここに書き並べて...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...そう思って私は試みに手近な書物のさし絵を片はしから点検して行った...
寺田寅彦 「浮世絵の曲線」
...まず手近な盆栽や菓子やコップなどと手当たり次第にかいてみた...
寺田寅彦 「自画像」
...短歌俳諧(はいかい)に現われる自然の風物とそれに付随する日本人の感覚との最も手近な目録索引としては俳諧歳時記(はいかいさいじき)がある...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...興味さえあらば手近な本や雑誌を見てひとりで分かることである...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...手近なところに落着いて...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...手近な雑誌をめくりながら...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...常に手近な政策を施し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...最も手近なところにあるありあわせの頭がその相手であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...まず第一に手近なところを言えば...
夏目漱石 「三四郎」
...毒は手近なところにあった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...居どころがわかったって電話なんかかけられるような手近なところじゃない...
久生十蘭 「だいこん」
...手近な避難所を探し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...それはすぐ手近なところにあるらしい感じがする...
三好達治 「霾」
...(手近なる椅子に腰を掛く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...手近な茶道具だけを携えて...
吉川英治 「新書太閤記」
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