...当時そういうよい手蔓(てづる)がありながらこの仕事に乗り出さぬというのは...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...御承知の如く手蔓(てづる)を求めて何処(どこ)の家庭へでもずるずるべったりに入り込むことには妙を得ている男です...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それ迄の間に彼は二三の手蔓(てづる)を求めて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...浜田だったら手蔓(てづる)があるから直きに報告を齎(もた)らしてくれよう...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...君が調べて下さる方がいろいろ手蔓がおありになりはしないかと...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...お銀さんはお屋敷へ歸る手蔓(てづる)が無くなるから行く/\はお前の張つた罠(わな)に落ちて來ると見込んだらう」「嘘だ/\」「その上お勘坊をだまして菓子を捨てさせ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを手蔓(てづる)に方々聞き...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...それの形相的規定いはばそれの定義は時間性を手蔓としてそれとの關係において得られねばならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...いゝ手蔓(てづる)はないかね...
林芙美子 「浮雲」
...手蔓がなくなる」「ご心配には及びません...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...やはり手蔓というものが必要なのだ! 彼はやっと詰まらない職にありついたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それを手蔓にいつしか一手に大阪中の寄席を掌握してしまった彼であるから...
正岡容 「寄席」
...或(あ)る手蔓(てづる)を得(え)てやツとこさ自分で目付(めつ)け出したモデルといふのが即(すなは)ちお房であツた...
三島霜川 「平民の娘」
...ほかに手蔓(てづる)らしい手蔓は無いと思いましたけに...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...そんな方面の秘密に手蔓の多い私にとっては...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...手蔓から手蔓をもつて歩けば...
吉川英治 「折々の記」
...よい手蔓(てづる)もなかったので――」と...
吉川英治 「三国志」
...手蔓(てづる)のある限り...
吉川英治 「宮本武蔵」
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