...個人の蔵書は兎(と)も角(かく)も大学図書館の蔵書の焼かれたことは何んといつても大学の手落ちである...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...何等か其処に多少の手落ちか...
薄田泣菫 「茶話」
...房一が医者としての手落ちを来し...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...かどうかが述べてないのが手落ちである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...手落ちをするような母でないことは信じている...
外村繁 「澪標」
...それを聞き洩らしたのは重大な手落ちだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そういう片手落ちの同情ばっかりはせぬはずだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに役目の上の手落ちもあつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しぐらいの手落ちがあったにしても怨まないということ――」「それは申すまでもございません」「それから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...腹が立つじゃありませんか」「お前の手落ちだよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...潜戸(くゞり)を開けてあつたのが手落ちと言へば手落ちだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺一人の手落ちでは済まねえことになるよ」「まァ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...娘らしい手落ちか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なにひとつ手落ちなく装填の作業が終っていて...
久生十蘭 「ひどい煙」
...なおも手落ちのないように追加の警官をぞくぞくと繰り出した...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...片手落ちが暁子の例の中に集約されています...
宮本百合子 「「女の一生」と志賀暁子の場合」
...そこへ気がつかないでは主人の手落ちかもしれない」「通人でない主人でございまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...やっぱり虫が知らせるというもので御座いましつろうか……とにかく自分の手落ちになってはならぬ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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