...手早く火打鎌と石とを出して...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...葉子は手早くそれをえり分けて見た...
有島武郎 「或る女」
...吉野は手早く新坊の濡れた着衣(きもの)を脱がせて...
石川啄木 「鳥影」
...「さあ、但州、何うだの」「さあ、急いだら、然し、何うかのう」益満は、手早く、金を取出して「降りる...
直木三十五 「南国太平記」
...ここも、江戸表も、ずい分、根深いのじゃから、十分注意をして、手早く、片づけんと、事が面倒になる」「それで、いろいろと、苦心しておりますが――」「それから、調所の倅は、如何した?」「さあ、和田と、高木の大砲盗み出しのことを、密告して来て以来、とんと参りませんが――」「あいつ、大阪を逐電(ちくてん)したが、今度参ったなら、元々へ戻るよう、よく申し聞かせておいてやれ...
直木三十五 「南国太平記」
...顫える拳――手早く...
直木三十五 「南国太平記」
...手早く裾(すそ)をまくり上げ足駄(あしだ)を片手に足袋(たび)はだしになった...
永井荷風 「雪の日」
...それを手早く解(ほぐ)して開くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで手早く衣類を改めて枕について...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうせ現場へ行くんだから歩きながらの方がいい」平次は手早く仕度をして飛出すと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は手早く支度をして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...行かう八」平次は手早く支度をすると十手を腰に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ブルッと身顫いをすると手早く玄関に錠をおろし...
久生十蘭 「魔都」
...手早く茶碗や匙などの用意をはじめた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「あの……師匠ちょっと」七十越したとはおもわれない元気な手つきで手早く診察をおえてしまうと桐庵は...
正岡容 「小説 圓朝」
...最初水と砂糖とを煮立て水に漬けて軟かくなしたるゼラチンを入れて能く溶し火より下し玉子の黄身の能く釈(と)きしものをツブツブの出来ぬよう手早く混ぜ他の器へ移入れてさまし少し固まりし時白身二ツを泡立てて混ぜ型へ入れて能く冷し前法の如く型より抜取るなり...
村井弦斎 「食道楽」
...おかげで苦労をなくしたというしだいさ」「わたくしでは間に合いませんか」「金持の金は遣い心地が悪いもんでね」巻紙へなにか手早くしたためると...
山本周五郎 「新潮記」
...私は手早く身づくろひを致し終り候(さふらふ)...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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