...このときワーナー博士は、思う仔細があって、水戸を手放し、アイスランドへ赴かせたのである...
海野十三 「地球発狂事件」
...」と腋の下に両手を当てそのまま、私は手放しで、ぐしゃと泣いて、たまらずああんと声が出て、みっともない二十八のおたふくが、甘えて泣いても、なんのいじらしさが在ろう、醜悪の限りとわかっていても、涙がどんどん沸いて出て、それによだれも出てしまって、私はちっともいいところが無い...
太宰治 「皮膚と心」
...すぐさまその書物を手放して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ほとんど手放しで涎(よだれ)を流すような有様で...
中里介山 「大菩薩峠」
...地所も家作も手放して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...思い切って手放しましたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...時計を手放した事が...
林芙美子 「浮雲」
...拾円位なら手放してもよろしうございます...
林芙美子 「子供たち」
...黙ったまま待ちかまえているKを手放し...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...仮令い娘を手放して人の妻にするも...
福沢諭吉 「新女大学」
...私とてもポチを手放し得なかったのは...
二葉亭四迷 「平凡」
...近いうちにあいつを一番手放しさへすれば……」そんな風に...
牧野信一 「鏡地獄」
...尾崎士郎氏の「時間」は随分と自由に手放しに書きまくつてゐるが筆勢には鮮やかなものがあり次第に特質といふべきものをはつきりと体得して...
牧野信一 「月評」
...家康は手放しては使いたくない人物だという危険を感じている...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...全財産を手放したマルクス一家は新しい小部屋に引移った...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...けれどもいちど手放した以上...
山本周五郎 「末っ子」
...「王さまも飛車も手放しか...
横光利一 「旅愁」
...彼は手放しでわんわん泣き出して...
吉川英治 「新・水滸伝」
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