...手内職も誰(だれ)憚(はゞか)らず出来ようといふもので...
薄田泣菫 「茶話」
...音蔵が手内職の袋張(ふくろはり)の台を一方の隅へ置いてあった...
田中貢太郎 「春心」
...その起因(おこり)は大工であったお糸の父親がまだ生きていた頃(ころ)から母親(おふくろ)は手内職(てないしょく)にと針仕事をしていたが...
永井荷風 「すみだ川」
...手内職というてこの奇異なる武士が...
中里介山 「大菩薩峠」
...概(おおむ)ねこうした縁の下の住民の手内職である...
中島敦 「環礁」
...概ね斯うした縁の下の住民の手内職である...
中島敦 「環礁」
...手内職でも始めようかと思つてゐるんだ」平次は妙に懷疑的でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は手内職をしてゐても氣の荒い人です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...良人(おつと)を助(たす)けて手内職(てないしよく)といふも六ツかしかるべく...
樋口一葉 「われから」
...そこの長火鉢(ながひばち)の前でおばさんはいつも手内職をしているきりなので...
堀辰雄 「三つの挿話」
...いわば蹈舞の上手より毛糸あみの手内職をして...
三宅花圃 「藪の鶯」
...せんだって、この町の助役の奥さんが、県下へ出たついでに立ち寄った折りの話によると、お高の父親の孫市は、ブローカーとは名ばかりの、下駄べらしに出歩くばかりが能だというし、この年寄りを抱えて、お高は、お針の師匠をつとめるかたわら、手内職ごとで、どうにか生計をたてているという...
矢田津世子 「凍雲」
...ところがおまえはむすめの手内職で...
山本周五郎 「柳橋物語」
...乏しい手内職で生きていたではないか...
山本周五郎 「柳橋物語」
...変り果てた氏職が手内職をしているし...
吉川英治 「黒田如水」
...手内職で細々ではあるが...
吉川英治 「年譜」
...母は手内職の夜なべをしているし...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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