...実験室には手をつけないことにして...
海野十三 「共軛回転弾」
...百位のNにはついに手をつけないで解くことができた...
佐野昌一 「虫喰い算大会」
...現場の証拠品に手をつけないようにして...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...もう他人様の金には一ドルだって手をつけない...
オー・ヘンリ O. Henry 大久保ゆう訳 「罪と覚悟」
...病人が手をつけないのか...
田中貢太郎 「海異志」
...進歩という事にさえかまわなければ手をつけないでそのままに安んじておくほうがいわゆる処生の方法とも暗合して安全であるかもしれない...
寺田寅彦 「自画像」
...しかしこの問題もここには手をつけないでしばらくそっとしておく...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...ところがおもしろい事にはこれらの侵入者が手をつけないで見のがす幾種類かの草花がある事を発見した...
寺田寅彦 「路傍の草」
...まだ誰もが手をつけない「めつけもの」があつた時代である...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...私がこしらえてあげたのに手をつけないでおくなんて! この煮物はほんとにおいしかったんですのに!」ジャン・ヴァルジャンは婆さんの手を取った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...結局誰も手をつけないことになってしまうのも無理のない話である...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...しかしだれも手をつけない...
夏目漱石 「三四郎」
...しかもほかにまだ一枚手をつけないのが...
夏目漱石 「明暗」
...土竈(へつつひ)へは誰も手をつけないだらうな」「親分が來なさるまで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「またみんな手をつけないであるわ」ところで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...この仮説に手をつけないなら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...十三夜の供物にするまではこれには一つも手をつけないのが習慣だつた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...こっちが手をつけないのに自分だけはせかせかと啜(すす)り...
山本周五郎 「百足ちがい」
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