...右の手ばかり脱(ぬ)いだのを持って歩いていたのだった...
芥川龍之介 「寒さ」
...強(あなが)ち身勝手ばかり謂うんじゃない...
泉鏡花 「婦系図」
...私は一カ月ばかり捕手ばかりになつて働いていたが...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...ドリー助教授の拍手ばかりが...
海野十三 「海底大陸」
...お客様は左手ばかりを使って手帛の端を結んでいらっしゃるのです...
海野十三 「深夜の市長」
...手ばかりではありません...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...両手ばかりではありません...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...いつもいつも自分の勝手ばかり言ってはなはだ済まない...
大杉栄 「獄中消息」
...またあながちに手ばかりに任した実行ではない...
大杉栄 「生の拡充」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...自分はこの時黙ってお兼さんの白い手ばかり見ていた...
夏目漱石 「行人」
...彼は何だかだと手前勝手ばかり並べて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...彼女達にお上手ばかり言って...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...懐手ばかりしていないで...
久生十蘭 「西林図」
...法にかのうた喧嘩上手ばかり...
火野葦平 「花と龍」
...顔がこわばって笑いにならぬ)男4 フ! ……(左手ばかりをピキピキさせている)友吉 ……(壁に顔を押しあてて...
三好十郎 「その人を知らず」
...これはいけない、暖簾(のれん)に脛押(すねお)しと思いましたが、わざと苦笑をかくして、「何をきいても知らぬ存ぜぬで、こやつめ、さては白ばッくれておるのじゃな」ホンの形ばかりに、柄頭(つかがしら)へ指をふれて見せると、「あっ――」と、手ばかり振って、逃げ腰も立て得ない可笑(おかし)さにまた苦笑して、「申せ!」「で、でも...
吉川英治 「江戸三国志」
...そっちの番だぜ」「あいよ」お綱は札を指で弾(はじ)いて「よくもこう縹緻(きりょう)の悪い手ばかり付く……」と...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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