...然しそれに應ずる手づるがない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それからそれへの手づるはいくらでも出て来よう...
大杉栄 「日本脱出記」
...そのわけはもう詮索(せんさく)する手づるがなくなってしまっている...
寺田寅彦 「涼味数題」
...早くも手づるつとうて陸軍の主脳なる参謀本部の囲い内(うち)に乗り込み...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...その三百両と彦四郎貞宗の一刀を手づるを求めて贈った先は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...変死事件の真相を知る手づるを失いましたが...
浜尾四郎 「死者の権利」
...本間さんの知っている手づるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その手づるでよくこのお寺へ行って仕事をしていた...
柳田国男 「故郷七十年」
...新七の手づるを以て...
吉川英治 「黒田如水」
...その手づるで」「それはここ一年のことだろう...
吉川英治 「私本太平記」
...縁故(えんこ)の手づる...
吉川英治 「私本太平記」
...ちかづきまいらする手づるは得たのか...
吉川英治 「私本太平記」
...『御両所とも、お変りもなく、祝着(しゅうちゃく)に存じまする』『や、貴僧は』『赤穂表の遠林寺の祐海(ゆうかい)にござります』『オオ、和尚か』『大石様のお旨をうけ、江戸表へまいりまして、御舎弟大学様のお取り立てについて、いろいろと、手づるを求め、奔走いたしましたなれど、微力(びりょく)、如何とも望みを達せず、実は不首尾な御返事を持って、ただ今、お立ち寄り申したところでござります』『それを聞いて、主税どのは、失望のあまり落涙して居られたのか』『いいえ……ちと他(ほか)に』『他にとは、何か大事でも?』『家庭の些事(さじ)、おかまい下されますな』『家庭の事といえば、なお聞きずてにならぬ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...大炊(おおい)御門家の手づるから...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...今放した鳩を手づるに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...また清盛の義母にもあたるちょうどいい手づるの御方(おんかた)として――池(いけ)の禅尼(ぜんに)へも内密に縋(すが)っている...
吉川英治 「源頼朝」
...そういう手づるもなかったので...
吉川英治 「源頼朝」
...紐屋か」「藤六どんの手づるで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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