...純次は何か手ごろの得物をさぐっているのらしくごそごそと臥床(ふしど)のまわりを動きはじめていた...
有島武郎 「星座」
...かつ取扱いに最も手ごろな部分だけに限られる...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...そこで許宣は白娘子と二人で碼頭の傍へ手ごろの家を借りて薬舗をはじめた...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...怪量は手ごろの松の木を引っこ抜いて...
田中貢太郎 「轆轤首」
...しかし強い僧は手ごろの若木を引きぬいて武器とし...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...気のむくままに手ごろな本を読んでいただけのことである...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...しかしまた一面においては常設館の常顧客であるところの大衆の期待に応ずるような手ごろの材料をかなりに盛りだくさんにあんばいすることに骨を折ったようである...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...まとまった手ごろな本はまだ見つからない...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...どれも七八十頁位の手ごろな本で...
堀辰雄 「ランプの下で」
...土間にころがっている手ごろな石の破片(かけら)を膝に...
正岡容 「小説 圓朝」
...それも三寸くらいの手ごろな...
山本周五郎 「青べか物語」
...手ごろなのを選んで隠してあるが...
山本周五郎 「さぶ」
...彼はそこに手ごろに見付かった近くの煙草屋へ入り...
横光利一 「旅愁」
...どれか手ごろなのを一頭選んできて...
吉川英治 「三国志」
...手ごろな演習になりましょう」実戦に立って...
吉川英治 「三国志」
...手ごろの薙刀(なぎなた)をこわきにかいこみ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そちには手ごろな尋ねものじゃ」人使いの名人...
吉川英治 「神州天馬侠」
...手ごろな舟が幾つもあった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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