...純次は何か手ごろの得物をさぐっているのらしくごそごそと臥床(ふしど)のまわりを動きはじめていた...
有島武郎 「星座」
...自分の手ごろに合ふやうな嫁にするやうに...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...怪量は手ごろの松の木を引っこ抜いて...
田中貢太郎 「轆轤首」
...手ごろの畑地を借り受けて百姓仕事を働いた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...さまざまの手ごろな小品を見せていた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...バットには手ごろの竹片がそこらの畑の垣根から容易に略奪された...
寺田寅彦 「野球時代」
...手ごろの椎の木を指さしながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「ウーム、よし」いきなり小圓太は前屈みになって掴んだ、手ごろの石を...
正岡容 「小説 圓朝」
...所謂手ごろな女の域はこえてしまっている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...思うたよりも手ごろの値段で買へた...
室生犀星 「京洛日記」
...何か手ごろの容器とただそっと取り替えて往ったのかとも考えられる...
柳田国男 「山の人生」
...それも三寸くらいの手ごろな...
山本周五郎 「青べか物語」
...手ごろなここの空地は日をよく浴び草も柔かった...
横光利一 「夜の靴」
...手ごろな柔かさの味加減をいちいち細かく看守っていて指図した...
横光利一 「旅愁」
...そちには手ごろな尋ねものじゃ」人使いの名人...
吉川英治 「神州天馬侠」
...手ごろのな」「なるほど...
吉川英治 「新・水滸伝」
...さっそく手ごろな喫茶店を探しあるく...
吉川英治 「随筆 新平家」
...手ごろな舟が幾つもあった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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