...手ごろな朱塗(しゅぬり)の棒まで添えてあるから...
芥川龍之介 「野呂松人形」
...自分の手ごろに合ふやうな嫁にするやうに...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...手ごろの武器(ぶき)……つまり凶器になりますが...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...しかし強い僧は手ごろの若木を引きぬいて武器とし...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...気のむくままに手ごろな本を読んでいただけのことである...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...これは結局われわれの身近に起こるいろいろな現象の観測をする場合に最も「手ごろな」単位として選ばれたものであることは疑いもない事実である...
寺田寅彦 「空想日録」
...手ごろの何物もありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...お手ごろのところ...
中里介山 「大菩薩峠」
...手ごろな槍のようになった」「…………」「武家出の石川良右衛門は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...入り口に手ごろの石で囲った炉を設けて...
細井吉造 「二つの松川」
...どれも七八十頁位の手ごろな本で...
堀辰雄 「ランプの下で」
...山で手ごろな細い真直ぐな木を伐(き)って...
柳田国男 「母の手毬歌」
...丁度良い具合に手ごろなベンチが広場に見附かったのでそこへ腰を降ろして煙草を吸った...
横光利一 「旅愁」
...複雑な問題を手ごろなものに纏めたい工夫で...
横光利一 「旅愁」
...手ごろな演習になりましょう」実戦に立って...
吉川英治 「三国志」
...手ごろの薙刀(なぎなた)をこわきにかいこみ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...しかも拝領(はいりょう)したその刀は、武田家伝来(たけだけでんらい)の名刀般若丸(はんにゃまる)尺七、八寸の丁字(ちょうじ)みだれ、抜くにも手ごろ、斬るにも自在な反(そ)り按配(あんばい)、かの泣き虫蛾次郎(がじろう)がじまんする、あけび蔓(づる)をまいた山刀などとは、質(たち)がちがう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そうして手ごろの大きさの十一面観音が...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??