...この扇は僕のここへ来る前に誰(たれ)かの置き忘れて行ったものだった...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...老夫人は団扇(うちわ)の風を送りながら訊いた...
海野十三 「雷」
...扇子(せんす)の形をしたピストルだとかを...
海野十三 「少年探偵長」
...扇を得るに由なかりし人も多しと聞く...
大町桂月 「十和田湖」
...やはり青扇からはなんの挨拶もないのであった...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...それきりもう僕は青扇と逢っていない...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...扇風機ヲカケテクレルガ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...昨夜電扇が止まって暑くて寝られなかったので五時半ごろまで寝た...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...「それへ上げろ」新納は、縁側を、扇で指した...
直木三十五 「南国太平記」
...姉のお扇に似て、それは拔群の美しさでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は扇ヶ谷に住むつもりでいますが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...飯を食いに王子の扇屋に這入った外...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...扇子一本の素ばなしとは思われない妙味がそこにある...
山本笑月 「明治世相百話」
......
横瀬夜雨 「花守」
...体もくずさぬ自斎の鉄扇は...
吉川英治 「剣難女難」
...那須ノ余一の扇の的(まと)は...
吉川英治 「私本太平記」
...とたんに手からさッと日の丸扇子(せんす)が咲くと...
吉川英治 「新書太閤記」
...笠を団扇(うちわ)に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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