...食堂へ出て見ると扇風機がぶんぶん廻り始めた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...記念のために老先生の扇面が戴きたい...
薄田泣菫 「茶話」
...ついてはこゝいらに――」番附屋は扇子の尻で前頭の中軸(なかじく)どこを指ざした...
薄田泣菫 「茶話」
...上方風の塗柄(ぬりえ)の団扇(うちわ)を持った十七八に見える(きれい)な女が...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...譬へば廣き穀倉の床の上(へ)振ふ大いなる箕より黒豆白豆の鋭き風に扇がれて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...南玉は、小藤次も、深雪も、気にかけずに「この岡田様が、この姪の、お綺麗なところに、ぞっこん惚れ奉って、えへへ――まずこういう工合でござります、下世話に申します、首ったけ」扇を、顎の下へ当てて、頸を延した...
直木三十五 「南国太平記」
...扇子(せんす)をぱちくりさせながら...
永井荷風 「すみだ川」
...をちこちに夜番(よばん)の拍子木(ひょうしぎ)聞えて空には銀河の流(ながれ)漸く鮮(あざやか)ならんとするになほもあつしあつしと打叫(うちさけ)びて電気扇(でんきせん)正面(まとも)に置据ゑ貸浴衣(かしゆかた)の襟(えり)ひきはだけて胸毛を吹きなびかせ麦酒(ビール)の盃に投入るるブツカキの氷ばりばりと石を割るやうに噛砕(かみくだ)く当代紳士の豪興(ごうきょう)...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...逸見利恭は鉄扇を砕くるばかりに握って...
中里介山 「大菩薩峠」
...小磯扇次に頼んで誘(さそ)ひ出させ――」「どうして誘ひ出したんです」「小磯扇次は揚幕(あげまく)の蔭から顏を出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ケチをつける氣で小磯扇次をけしかけた木戸番の種吉は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...撃剣(げっけん)の方の手がきいているので鉄扇(てっせん)をもっているのかと思い...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...色物には尺八の扇遊...
正岡容 「わが寄席青春録」
...扇とか金魚とかいう最も平凡なるものも...
柳田国男 「年中行事覚書」
...帯のあいだから小扇を出し...
山本周五郎 「山彦乙女」
...母子(おやこ)の来意は、扇ヶ谷からも、すでに通っていたのであろう...
吉川英治 「私本太平記」
...余一の扇の的とをむすびつけて...
吉川英治 「私本太平記」
...さッと軍扇(ぐんせん)をひらいて...
吉川英治 「新書太閤記」
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