...扁額は亡友本田蔭軒君の筆...
青木正児 「九年母」
...人心地がついた所で頭の上の扁額(へんがく)を見ると...
芥川龍之介 「仙人」
...閑話休題、この扁額は、壁にかかっているのを一寸見ると、完全に黒く、真黒な表面が闇夜を表現し、月は実によく出来ていて、低くかかり、一部分は雲にかくれている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...扁額は活字の地金に似ていた(後で聞いたのだが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...新富町(しんとみちょう)の焼けた竹葉(ちくよう)の本店には襖(ふすま)から袋戸(ふくろど)や扁額(へんがく)までも寒月ずくめの寒月の間(ま)というのが出来た位である...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...殿上の扁額(へんがく)を見ると桂府(けいふ)としてあった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...宿の扁額に曰く“故郷難忘”五月二(マヽ)日曇...
種田山頭火 「旅日記」
...久しぶりに大磯の「圓月荘(えんげつそう)」の扁額(へんがく)をかけた萱門(かやもん)の戸摺石(とずりいし)の上に立った時...
富田常雄 「面」
...わたしはこれをば室内の光景扁額書幅の題詩などと見くらべて屡文人画の様式と精神とを賞美した...
永井荷風 「砂糖」
...門の陶製の扁額に「首里の王おきやかもひかなし御代にたて申候...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...筆を取って対影楼の扁額(へんがく)をかかげた...
本庄陸男 「石狩川」
...常に窮極なる生命と生活の瀬戸ぎわでデルフオイの扁額を思ふのみなのだ...
牧野信一 「月評」
...二階の座敷には先の若槻宰相の筆になる扁額が懸つてゐたと思ふ...
牧野信一 「日本橋」
...門(もんび)の扁額(へんがく)は必ず腐木を用ゐ...
正岡子規 「俳諧大要」
...二つの扁額(へんがく)...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...あの荊の輪飾の下の扁額(へんがく)に目を注ぐことがあるだろう...
ハンス・ランド Hans Land 森鴎外訳 「冬の王」
...」と千鶴子は一寸扁額を見上げて云った...
横光利一 「旅愁」
...茶亭(さてい)には花卉の鉢を陳(なら)べ乃木東郷両大将の記念自署などが扁額として掛(かゝ)つて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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