...所詮は予と同心に極(きわ)まったぞ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...所詮は長尾(ながお)の僧都(そうず)は申すまでもなく...
芥川龍之介 「邪宗門」
...所詮は皆一樣に死ぬけれども...
石川啄木 「二筋の血」
...所詮は空想の霊木に過ぎないが...
薄田泣菫 「独楽園」
...所詮は、あなた芸術家としてのひとり合点、ひとりでほくほく享楽しているだけのことではないの...
太宰治 「女の決闘」
...所詮は私も、自分の幼い潔癖に甘えていたのかも知れない...
太宰治 「乞食学生」
...私も、所詮は心の隅で、衣錦還郷というものを思っていたのだ...
太宰治 「善蔵を思う」
...所詮は、ただうれしいのである...
太宰治 「如是我聞」
...所詮は寢床の中に終るのだ...
フランツ・カフカ 中島敦訳 「罪・苦痛・希望・及び眞實の道についての考察」
...あの山をみるのも所詮は同じ...
中原中也 「雲」
...所詮は、十一月の曇つた午後に、風が往来の砂塵を巻きあげてゐるやうなもんだと、僕の、心はともかく肉体は、左様に今はや観念してゐるやうな具合だ...
中原中也 「私の事」
...所詮はどこへ行っても淋しい一人身...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...所詮は底ぬけに小心者で...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...この眼が醒めてくれなかったら!所詮は愚痴だ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...所詮は人力を盡した後...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...所詮は仕出しにやゝ優る役を振られるくらゐのことであつたらうが...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...所詮は日一ぱいの興行であつた...
正岡容 「根津遊草」
...所詮は自由なイデエの...
三好達治 「測量船」
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