...二人(ふたり)は所在なげに黙ってしまった...
有島武郎 「或る女」
...つやは所在なげにそっとそこを立って行った...
有島武郎 「或る女」
...所在なげにお座敷をつとめてる彼女の姿までが...
豊島与志雄 「慾」
...女は所在なげにその後姿(うしろすがた)もしょんぼりと再び静かな跫音(あしおと)を梯子段(はしごだん)の下に消してしまった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...「いつまでもこうしてはおれぬ」男の所在なげに呟(つぶや)く時...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ所在なげなのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...各々所在なげである...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...――その所在なげなところへ...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...私の所在なげな様子を嗤ふやうに云つた...
牧野信一 「毒気」
...けれどもまたさも所在なげに...
三好達治 「霾」
...所在なげに手をうしろに組み...
山川方夫 「演技の果て」
...所在なげにホテルの部屋鍵を指で廻(まわ)している...
山川方夫 「一人ぼっちのプレゼント」
...内蔵助は三名の眼のうちに、その急激な意気を読みとって、(はて、困ったものだ)というように、模糊(もこ)とした態度と面持のまま、暫くだまりこんでいたが、やがて、所在なげに、煙管(きせる)をとりあげて、かるくたたく...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...所在なげに散歩し出す時は足の痺(しび)れを思い出した時であろう...
吉川英治 「旗岡巡査」
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