...水の寄せたり引いたりする所に坐(すわ)りこんだまま...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...請ふその所以(ゆゑん)を挙げむ...
石橋忍月 「舞姫」
...七続いて、台所を、ことことと云う跫音(あしおと)がして、板の間へ掛(かか)る...
泉鏡花 「霰ふる」
...かのお袋が自慢の年中絹物を着ているものの住所とは思えなかった...
岩野泡鳴 「耽溺」
...第一どういう訳で、場所もあろうに、この邸の天井裏なんかを、隠れ場所に選んだのです」彼はむらがり起る数々の疑問に何からたずねてよいのか、判断もつかぬ有様だ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...此所には素より極めて大体の筋道だけを述べたに過ぎぬが...
丘浅次郎 「人類の将来」
...そして納所坊主(なっしょぼうず)がお経を読む折のように...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...憂鬱(ゆううつ)にちかい気持でこの洗面所に来てみると...
太宰治 「パンドラの匣」
...苔桃やガンコウランの露出した所で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...藥屋のとなりが自轉車の修繕所...
林芙美子 「旅人」
...またこの後(ご)の所を念を押したら...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は全く始めて來た場所かなんぞのやうに...
堀辰雄 「葉櫻日記」
...精細なる句の俗了しやすきは蕪村の夙(つと)に感ぜし所にやあらん...
正岡子規 「俳人蕪村」
...彼が小説家としてねばりとおさなかった所以を過去の人たちは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...吉原でいるものは出張所に駈け附ける...
森鴎外 「雁」
...ただそれまでに土地の所有に恋いこがれる者に...
柳田国男 「雪国の春」
...そつと靴音をしのばせて少し離れた所へ足を移しました...
吉川英治 「折々の記」
...とはいえ、建築史、所伝の史料、遺習遺蹟など、厳島文化史は、優に大冊の一地誌にもなろう...
吉川英治 「随筆 新平家」
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