...それは彼の友だちと彼との間を截断する社会的階級の差別だつた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...すると辰子はそれよりも先にこう話を截断(せつだん)した...
芥川龍之介 「春」
...白いオレンジの截断面(せつだんめん)は一本の磁針を現している...
芥川龍之介 「誘惑」
...なんの原因もなくして截断(せつだん)せられたることのごときも...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...彼は手首を截断(せつだん)する外はあるまい』と先刻(さっき)自分でいった言葉を思いだした...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ペルゴレーズ街の殺人事件」
...――緑平、澄太、比古君に――――辛うじて非国民非人間の泥沼から立ちあがることが出来ました、前後截断、余生をつゝましくうつくしく生きぬく覚悟であります、既徃重々の悪業、改めて謝罪いたします...
種田山頭火 「其中日記」
...一瓶(ひとかめ)の花を生けるために剪刀(せんとう)を使うのと全く同様な截断の芸術である...
寺田寅彦 「映画芸術」
...その縁にごく硬い鋼鉄を当てると硬い方の鉄が容易に截断(せつだん)される...
寺田寅彦 「話の種」
...政治的軌道は軍事的必要によって截断され再組織されるのである...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...之を勝手に截断しようとする...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...截断機に噛ませた鉄材...
戸田豊子 「鋳物工場」
...ハンマーを持ち馴れた手、工場の音、工場の匂い、截断機、旋盤、トロッコ、――自分等の豆だらけの手が触れてきた凡てに堪らない懐しさを感ずるのだ...
戸田豊子 「鋳物工場」
...截断された強烈な世界に生きています...
豊島与志雄 「夢の図」
...エウマイオスは自分で革を截断(せつだん)して履物を作ったといわれ...
三木清 「人生論ノート」
...禅語を借りれば「前後截断」で...
柳宗悦 「民藝四十年」
...この様な形式でこの様な鮮かさで截断するかも分らない...
横光利一 「悲しめる顔」
...截断量が五寸程長かった...
横光利一 「上海」
...「葛藤をもて葛藤をきるを截断といふと参学せず...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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