...それは彼の友だちと彼との間を截断する社会的階級の差別だつた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...サッと死体を截断(せつだん)する...
海野十三 「爬虫館事件」
...――緑平、澄太、比古君に――――辛うじて非国民非人間の泥沼から立ちあがることが出来ました、前後截断、余生をつゝましくうつくしく生きぬく覚悟であります、既徃重々の悪業、改めて謝罪いたします...
種田山頭火 「其中日記」
...その中から截断(せつだん)したカッティングをモンタージュにかけて立派なものを作ることも可能であろうが...
寺田寅彦 「映画芸術」
...要するに映画は截断(カッティング)の芸術である...
寺田寅彦 「映画芸術」
...截断(せつだん)され折り畳まれ積み上げられて行く光景を見ていたとき...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...俳諧は截断(せつだん)の芸術であることは生花の芸術と同様である...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...射影幾何学とはかかる射影並びに截断に対して不変に残される要素間の関係をその内容とするものである...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...政治的軌道は軍事的必要によって截断され再組織されるのである...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...私はこの混乱を石原氏のように頭っから截断して了わないで...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...ハンマーを持ち馴れた手、工場の音、工場の匂い、截断機、旋盤、トロッコ、――自分等の豆だらけの手が触れてきた凡てに堪らない懐しさを感ずるのだ...
戸田豊子 「鋳物工場」
...截断された強烈な世界に生きています...
豊島与志雄 「夢の図」
...第一編 歴史の数ページ一善(よ)き截断(さいだん)一八三一年と一八三二年とは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...前後を截断(せつだん)して...
夏目漱石 「薤露行」
...その截断面の傾斜の上に家が飛び飛びにばら撒かれて...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...エウマイオスは自分で革を截断(せつだん)して履物を作ったといわれ...
三木清 「人生論ノート」
...この様な形式でこの様な鮮かさで截断するかも分らない...
横光利一 「悲しめる顔」
...「妾の困難な仕事も妾の道徳的な突進も妾の女馬鹿もいつもカリタの近代人らしい截断によって世間に通用するんだわ...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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