...平軍潰敗して南壑に走り、崖下に投じて死するもの一万八千余人、人馬相蹂み、刀戟相貫き、積屍陵をなし、戦塵天を掩ふ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...日本橋(にほんばし)の釘店(くぎだな)にある葉子の家には七八人の若い従軍記者がまだ戦塵(せんじん)の抜けきらないようなふうをして集まって来た...
有島武郎 「或る女」
...皆は幾度か立ち止まっては深呼吸をして戦塵を吐き出した...
永井隆 「長崎の鐘」
...戦塵(せんじん)を避けたリヒノフスキー邸で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...それがさいきん「戦塵の旅」という題で...
宮本百合子 「明日の知性」
...戦塵にまみれることなく安穏の境涯をたのしめる人の如く...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...戦塵のうちを馳けまわり...
吉川英治 「三国志」
...戦塵をあげ始めていた...
吉川英治 「三国志」
...漠々(ばくばく)の戦塵はここに揚り...
吉川英治 「三国志」
...漠々とけむる戦塵の真先に...
吉川英治 「三国志」
...濛々の戦塵とともに敵陣はますます重厚を加えてくる...
吉川英治 「三国志」
...まだ諸所の屍(かばね)もかたづいていないこの生々しい戦塵(せんじん)の中へ...
吉川英治 「私本太平記」
...戦塵漠々(せんじんばくばく)のとどろきで...
吉川英治 「私本太平記」
...すでに戦塵(せんじん)を浴(あ)びてるようなものものしさ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...もうもうと戦塵(せんじん)にくもっていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...たちまち戦塵が煙り立ッた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...戦塵漠々(せんじんばくばく)と乱軍の中を馳(か)け廻って味方をなやまし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...関ヶ原の戦塵の裡(うち)へ身を投じている...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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