...殊に「女性」に掲げられたる「旅順開城」等の数篇等は戞々(かつかつ)たる独創造の作品なり...
芥川龍之介 「内田百間氏」
...まだ一足(ひとあし)も出さぬうちに彼女の耳にはいったのは戞々(かつかつ)と蹄(ひづめ)の鳴る音である...
芥川龍之介 「馬の脚」
...戞々(かつかつ)たる独造底(どくざうてい)の完成品である...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...戞々(かつかつ)と大地を鳴らす馬蹄(ばてい)の響きが...
中里介山 「大菩薩峠」
...もはや戞々(かつかつ)として竹刀(しない)打ちの最中でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...見れば戞々(かつかつ)と蹄(ひづめ)を鳴らして...
中里介山 「大菩薩峠」
...鞘(さや)の中で戞々(かつかつ)と走っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...戞々(かつかつ)と馬の蹄(ひづめ)の音をひびかせてこの場へ通りかかったものがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...戞(かつ)と打つは石の上と心得しに...
夏目漱石 「薤露行」
...右に峙(そばだ)つ丸櫓の上より飛び来る矢が戞(かつ)と夜叉の額を掠(かす)めてウィリアムの足の下へ落つる...
夏目漱石 「幻影の盾」
......
三好達治 「測量船拾遺」
...楯は戞々(かつかつ)と鳴り踏まるる大地は震動す...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...読者の頭をグワ――ンと一撃……ホームランにまで戞飛(かっと)ばさせている……という筋書なんだがドウダイ……読者に受けるか受けないか……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...戞々(かつかつ)と...
吉川英治 「篝火の女」
...戞々(かつかつ)と鳴って来る騎馬与力の蹄(ひづめ)の音さえ間近く大地を刻んで来た...
吉川英治 「剣難女難」
...戞々(かつかつ)の駒音が...
吉川英治 「私本太平記」
...戞々(かつかつ)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...もとより虫の息なので、かすかに首を擡(もた)げるのもやっとだし、手の刀も、戞(かっ)と、自在の竹を掠(かす)めたに過ぎないが――その意志たるや、いまにも絶えなんとする気息とは反対に、恐ろしい断末の懸命なるものが、そのもがきに見てとれるのであった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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