...迚(とて)も痛切なる自覚せる結果に依つて獲得したる制度なり習慣なり権利でなくては真に獲得者が之を我物として活用する事は不可能である...
有島武郎 「狩太農場の解放」
...この古美術品を我物として愛撫したかったのです...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...賊は折角我物とした文代さんを...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...我物顔にふるまっているわけがない...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...初めは外国人のみが我物顔に振舞って...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...かつて『曽我物語』を読み...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...この物騒な江戸の町の深夜を我物顔(わがものがお)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...その以前、関東名代(なだい)の弥次郎兵衛、喜多八両名士が、聯合軍を組織して西国へ乗込んだ時の如きも、大阪方に於ては、弥次と喜多とを、このまま無事にやり過ごしては、未来永劫、大阪の名折れになる、海道を我物面に、横暴にのさばり返って西上して来る弥次と喜多との聯合軍に、眼にもの見せてやらなければ、大阪の名折れである――そういうところから義憤を起して、大阪を代表して、立ちもし、立たせもしたところの豪傑が、河内屋太郎兵衛、一名を河太郎という人物でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その頃漸(やうや)く江戸の町を我物顏に横行して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何處の親類で?」「曾我物語といふ本に書いてある話だよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...『松屋筆記』六三に「『曾我物語』など狐を野干とする事多し...
南方熊楠 「十二支考」
...『類聚名物考(るいじゅめいぶつこう)』四十に『異本曾我物語』に「この虎と申す遊君は母は元来平塚の者なり...
南方熊楠 「十二支考」
...『曾我物語』には曾我兄弟の母が兄弟の父より前に京の人に相馴れて生んだ異父兄京の小次郎を祐成(すけなり)がその父の復仇に語らい掛くる事あり...
南方熊楠 「十二支考」
...子供多く設けたは愛憎が尽きる(『曾我物語』四の九...
南方熊楠 「十二支考」
...サフランを我物としたのはこの時である...
森鴎外 「サフラン」
...我物になると思っていなさるのだろう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...6485あれを我物にした人は...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...世界を我物にしている己の興を損ずる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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