...我等が成心を捨てて外國の文物を研究するとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...何等かの成心を有(も)つてゐては可けない...
石川啄木 「弓町より」
......
伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...初から神は人なりというような臆見成心を有っていて...
津田左右吉 「神代史の研究法」
...事実人々は或る成心を以て或る理論的結果を招くべく計画する時...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...宗教家によって――彼は凡てを信仰に関係づけて理解しようとする実践的成心を持っている――信仰の欠乏として性格づけられ...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...初めから批評の結論を仮定するような成心を以てする評論は許されない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...吾人の成心(せいしん)は古しと...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...成心(せいしん)があっちゃ...
夏目漱石 「明暗」
...何らかの成心をもってあえて事実を虚構するがごときは...
野呂栄太郎 「『日本資本主義発達史講座』趣意書」
...人に対する成心(せいしん)の故とで...
橋本五郎 「地図にない街」
...『万葉集』巻四に「三熊野之浦乃浜木綿百重成心者雖念直不相鴨(みくまぬのうらのはまゆふももへなすこころはもへとただにあはぬかも)」という柿本人麻呂の歌がある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...少くとも自分自身を説服しようという無邪気ならぬ心組から何物をも求めようという成心のなかるべき懺悔の心を失いつつあった...
三木清 「語られざる哲学」
...彼には今決して少しばかりも成心があるのではなかつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...わたくしは敢て成心としてこれを斥(しりぞ)ける...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...まことや成心は悟の道の稻麻竹葦(たうまちくゐ)にして...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...成心なく虚心坦懐(きょしんたんかい)にその生きた現実と取組むことこそ...
矢部貞治 「政治学入門」
...杢助には少しも成心(せいしん)はなかった...
山本周五郎 「似而非物語」
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