...そして顫えながら大きく頷くと、蜂須賀巡査は、今度は探るような眼頭(めがしら)で雄太郎君を見詰めながら、「僕は、君を、真面目な証人として信じているが、君はあの時確かに、アパートの前のポストのすぐ側に立っていて、此処に被害者の倒れていたのを見たと云ったね?」「そうです」雄太郎君は思わず急きこんで、「嘘と思われるなら、郵便屋にも訊いて下さい」「ふん、成る程...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...「成る程...
大阪圭吉 「坑鬼」
...成る程「貼菓子」らしい品物を並べた大きな硝子(ガラス)戸棚があって...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...話を聞いてみると成る程それでは仕方がないと思わざるを得なかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「蘆屋(あしや)のマキオカさあん、―――」成る程、確かに拡声機はそう呼んでいるのであったが、「兵庫県蘆屋のマキオカさあん、―――」と、三度目にはそう云い直した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...成る程それに紛れもなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...で、あたかもそう云(い)う際でしたから、これは成る程、ダンスを習うのも悪くはなかろう...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...成る程女人は、虚空にかゝる虹のような、仮の幻であるかも知れない...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...出したかったのであろう」「成る程...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...八郎太が「ふむ――成る程」と...
直木三十五 「南国太平記」
...一人娘を嫁にくれとは言ひにくからう」「成る程ね」「尤(もつと)も錦太郎は腹の中ぢや面白くないかも知れないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...成る程これなら一杯がものある...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...「成る程、ここの帰りはこの掛金を一つ掛けただけだな」「ハイ...
夢野久作 「巡査辞職」
...成る程……」その時に一知の背後(うしろ)の中(なか)の間(ま)でマユミがオロオロ泣出している声が聞えた...
夢野久作 「巡査辞職」
...私はその時に成る程と思いました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...思い出して……成る程……そうであったかと長大息するに違いないのだから……そうして物質的にも精神的にも恵まれた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...チットモ気が付かなかったがね……だから首になったんだ……成る程...
夢野久作 「爆弾太平記」
...」「三人とも同じ病気か、成る程ね、そして、それはどう云ふ病気かね...
横光利一 「マルクスの審判」
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