...存外大きな懸隔がある...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...我等二人の性は懸隔すること餘りに甚し...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...今後は貧富の懸隔が益々甚だしくなり...
丘浅次郎 「人類の将来」
...貧富の懸隔に対する不平の念が増進する...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...道太は何をするともなしに、うかうかと日を送っていたが、お絹とおひろの性格の相違や、時代の懸隔や、今は一つ家にいても、やがてめいめい分裂しなければならない運命にあることも、お絹が今やちょうど生涯の岐路(わかれみち)に立っているような事情も、ほぼ呑みこめてきた...
徳田秋声 「挿話」
...どう考えてもこの懸隔(かけへだ)った二つの現象に...
夏目漱石 「思い出す事など」
...懸隔てのない交際振(つきあいぶり)から...
夏目漱石 「それから」
...その懸隔(けんかく)の甚(はなは)だしいのに驚ろいた...
夏目漱石 「門」
...彼の現在の状況とこれからどうしても辿りつかなければならない目標との間の懸隔の激しさに彼は呆然としてしまった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...その二つが非常に懸隔してゐるのに驚くだらう...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...余りその懸隔(けんかく)せるに驚きて暫(しばら)くは巧拙を判定する能はざるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...吾人と左程の懸隔なき人間に過ぎぬ...
正宗白鳥 「論語とバイブル」
...かくまで心意気が懸隔するも不思議だ...
南方熊楠 「十二支考」
...しかしながら猴と人の智力に大懸隔あり...
南方熊楠 「十二支考」
...あまりに懸隔のありすぎるわが身の上であることを痛切に知って悲しんだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今の發音と較(くら)べて見ても其の懸隔が餘り大きくはないと思ふ...
森鴎外 「假名遣意見」
...王に対して十分の懸隔と服従とを示すために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...懸隔(かけへだ)てがある...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索