...懐中物を忘れちゃった!...
...彼はいつも懐中物を持ち歩いている...
...懐中物は役立つこともあるけど、邪魔になることもある...
...懐中物を手放すことができない人もいる...
...今や懐中物はスマートフォンに置き換わっている人も多い...
...ほッと酒が色に出ると、懐中物を懐へ、羽織の紐を引懸けて、ずッと立った...
泉鏡花 「婦系図」
...其間には車掌が『御懐中物の御用心!』と号令を掛ける...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...しかし懐中物(かいちゅうもの)だけは要慎(ようじん)したがいいですぞ...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...実際その日に限つて若いお公家さんの懐中物は...
薄田泣菫 「茶話」
...「毎年十二月二十五日に人の懐中物を掏(す)り取るにしちゃ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...「はて――」「某の妹を御存じか」「綱手殿か」「左様――もし、某が、貴殿の刀にかかった上は、仔細のこと、それに、お申し伝えを願いたい」「論ないこと、しかと、御引受申す」「刀、懐中物など、形見として、お渡し願いたい」「申すまでもなきこと――」小太郎は、未だ、世の中に、何かし残したことがあるように、茫漠とした世の中への望みが、頭の中にいっぱいに拡がっていたが、それが、何ういうことであるか、はっきり判らなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...人の懐中物を奪おうとするような性質(たち)のわるい女が江戸の市中に徘徊(はいかい)しているかと思えば...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれは歩兵さん方でございます、はじめに参りましたのが土屋様のお邸の歩兵さん、あとから鉄砲を持って参りましたのが西丸の歩兵さん、今にもこれへ押上って参ることと思います、お腰の物、お懐中物、残らず次へ持参致させました」「小癪(こしゃく)にさわる奴共」とおこったけれども、彼等を相手に争う気にもなれません...
中里介山 「大菩薩峠」
...帯ガ切レテ大小懐中物モ残ラズ落シテ逃ゲタガ...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は先(ま)づ何気(なにげ)なく懐中物(くわいちうもの)を胸(むね)の所(ところ)で開(あ)けて...
夏目漱石 「それから」
...「懐中物の無事な顔を見ないうちは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近頃は斬った死骸の懐中物(ふところ)まで抜く...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「懐中物は?」「百も持っちゃ居ませんよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...懐中物を掏られました...
火野葦平 「花と龍」
...浅草観世音の境内で懐中物と一所に掏(す)られてしもうたと云うのじゃ」「ハハア...
夢野久作 「斬られたさに」
...懐中物をしらべてみると...
吉川英治 「新・水滸伝」
...アレもう大様(おおよう)にご懐中物を解いていらッしゃる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...武士の懐中物をかすめるとは大胆な女(やつ)じゃ」「ア痛(つ)ッ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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