...五 懊惱今日又讀者からの手紙を受取つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...何故の煩悶懊悩ぞ...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...悔恨(かいこん)と魅惑(みわく)との間に懊悩(おうのう)の一夜をあかしたことは言うまでもない...
海野十三 「階段」
...欠乏と懊悩(おうのう)を背負って喘(あえ)ぎ喘(あえ)ぎ...
海野十三 「大脳手術」
...半(なかば)は懊悩(おうのう)し半は自棄しつつ...
高浜虚子 「子規居士と余」
...どうかしてそこを逃れ出て新しい境地に入りたいと懊悩(おうのう)していたが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...凡(およ)そ相手が左様(さよう)に手の込んだ懊(じ)らし方をすると云うのは...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...やる方(かた)なき懊悩(おうのう)に日また日を送りつつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...そして後で自ら惘然とし、後悔し、代金を払い、懊悩し、而もまた一時の錯乱にかられて、身分と財産を最後の避難所とする潜在意識を以て、再び犯すのであろうか、もしそうならば、結果は、単に錯乱と後悔と懊悩との繰返しにすぎない...
豊島与志雄 「風景」
...そのことで彼は懊悩(おうのう)していた...
中村地平 「霧の蕃社」
...佳い香と漁り抜く丈太郎は日と共に懊悩を重ぬるばかりでした...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...しまいに懊(じ)れてくると...
久生十蘭 「金狼」
...懊悩(おうのう)に掻(か)き乱された頭に...
室生犀星 「幻影の都市」
...一夜を懊悩(おうのう)した結果である...
吉川英治 「黒田如水」
...そのじりじりとする懊悶(おうもん)を紛(まぎ)らわすように黒塗の欄へもたせた忠房の後ろに待ちかねた近侍の衣音(きぬおと)がしたので...
吉川英治 「剣難女難」
...懊悩煩悶(おうのうはんもん)したあげく...
吉川英治 「三国志」
...父の懊悩(おうのう)を見る気になれない...
吉川英治 「三国志」
...懊々(おうおう)として眠らずにいた南の同心加山躍蔵(ようぞう)であった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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