...味が平均せぬ憾みがあった...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...予に於いて聊か憾みなし...
高山樗牛 「瀧口入道」
...かれの平凡なる道徳観は常にその聡明な眼と頭脳とを押へて十分な働きを為さしめないといふやうな憾みがあつた...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...憾みなく各々分を收めしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...充分に手足をのばせない憾みはあっても...
豊島与志雄 「女人禁制」
...私も別に憾みとはしなかった...
豊島与志雄 「理想の女」
...私のうちに在る遊蕩的な悪魔は、あらゆる女性を享楽するの機会を得ないことに、不満を感じはしなかったが、あらゆる女性を享楽出来ない身分に置かれてるのを、憾みとした...
豊島与志雄 「理想の女」
...それを私は聊かも憾みとはしない...
豊島与志雄 「理想の女」
...今甚これを憾みとす...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...もう今夜はこれ限りであつたにしたところで憾みもないと思ひながら少なからぬ滿足を以て心安くまた寢た...
長塚節 「利根川の一夜」
...自由な態度を余り「私」に許し過ぎてしまつたやうな憾みを覚ゆるのである...
牧野信一 「海浜日誌」
...その時更に憾みがましい守吉の叫ぶ...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...あんな手紙に憾みごとを述べてやらう! などゝ彼は思つた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...あれが皆々相手に憾みがあつての争ひぢやないんだからね...
牧野信一 「円卓子での話」
...そんなことを憾みがましく云ひ放つた...
牧野信一 「山彦の街」
...憾みを続けるやうなことは一切なかつた...
牧野信一 「山彦の街」
...中頃は選択の標準の示されぬを憾みとし...
柳田國男 「書物を愛する道」
...必ずしもモリエエルと限らず何(ど)の芸術家を仮(か)り来(きた)つて主人公としても差支(さしつかへ)の無い様な憾みはあるが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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