...已(や)み難き遺憾(ゐかん)を感ずるのみ...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...これははなはだ遺憾なことである...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...殘(のこ)りの七名(しちめい)は遺憾(いかん)ながら崩壞物(ほうかいぶつ)の第一撃(だいいちげき)によつて即死(そくし)したのであつた...
今村明恒 「地震の話」
...その根底において堅実を欠く憾みがある...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...遺憾にたえないといった語調で...
海野十三 「爆薬の花籠」
...人を容るる家がないということは頗(すこぶ)る遺憾である...
大隈重信 「始業式に臨みて」
...吾人は遺憾ながら斯の如き事実の早晩現出すべきを予言したる事あり...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...憲政党の組織に関しては初より大に遺憾なくむばあらず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...尚ほ未だ語て詳かならざるの憾あり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...どうも道学者流で自由な躍動(やくどう)の気に欠ける憾(うら)みがある...
中島敦 「弟子」
...私は斯ういう不思議な言い現わし方をしなければならぬのを遺憾とします...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...それらについて知(し)ることの出來(でき)ないのは甚(はなは)だ遺憾(いかん)なことであります...
濱田青陵 「博物館」
...主水は遺憾に思っていた...
久生十蘭 「鈴木主水」
...遺憾ながらお断りした...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...遺憾なことだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分は前に述べた通り未(ま)だ仏蘭西(フランス)の中流以上の家庭を委(くは)しく観察する機会を得ないのを遺憾に思つて居(を)ります...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...策謀趣味を捨てない義昭(よしあき)の本領を遺憾なくあらわしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その衣の薄さや柔らかさに至るまで遺憾なく表現し得たといってよい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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