...ただ憫笑(びんしょう)が残っているだけである...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...と私は憫笑(びんしょう)しておたずねしてみたいとさえ思いました...
太宰治 「駈込み訴え」
...私の野暮(やぼ)を憫笑(びんしょう)するように...
太宰治 「佐渡」
...憫笑(びんしょう)を以(もっ)て拾い上げて...
太宰治 「善蔵を思う」
...くろうとの町会議員の憫笑を招来しただけの馬鹿らしい結果に終つた...
太宰治 「津軽」
...憫笑(びんしょう)した...
太宰治 「走れメロス」
...憫笑(びんしょう)する悪癖がある...
太宰治 「春の盗賊」
...憫笑(びんしょう)をもらしているかも知れないけれど...
太宰治 「春の盗賊」
...みんなに見破られて憫笑(びんしょう)せられているような気がして...
太宰治 「パンドラの匣」
...しかあれどもかの遊女の中に多く往生(おうじょう)を遂(と)げ浦人(うらびと)の物の命を断つものゝ中にあって終(つい)にいみじき侍りし」と西行(さいぎょう)がいっているようにその女どもは今は弥陀(みだ)の国に生れていつの世にも変らぬものは人間のあさましさであることを憫笑(びんしょう)しているのであろうか...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...君は憫笑すべき心理学者...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...識者は唯だ其浅陋を憫笑するのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...憫笑(びんしょう)に価するようなものばかりであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...憫笑(びんしょう)しながら言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...専門学者の憫笑を買う危険を冒すのも他意あるわけではない...
中谷宇吉郎 「老齢学」
...一言でいえば憫笑すべきものとする見方は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...美しい話柄……翁の遺徳のために吾々の微力が圧倒された事蹟として大方の憫笑に価すれば幸である...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...『どうしても不承知と云うのか?』『絶対に!』『よし……』ドリアンは憫笑を浮かべながら黙って紙片に何事かを書いて...
渡辺温 「絵姿」
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