...件(くだん)の茶屋に憩いて...
泉鏡花 「一景話題」
...赤い車海老(くるまえび)はパセリの葉の蔭に憩い...
太宰治 「逆行」
...働くものの憩いの葉かげに祝祭の旗がゆれひろしまの伝説がやさしい唇に語られるのをゆめみる...
峠三吉 「原爆詩集」
...各自の魂の憩い場所となり肉体の安息所となる一隅は存在すべきであって...
豊島与志雄 「渡舟場」
...始めて銀座通のカッフェーに憩い僕の面前に紅茶を持運んで来た女給仕人を見ても...
永井荷風 「申訳」
...今銀座のカッフェーに憩い...
永井荷風 「申訳」
...「憩いの地」のようなものは非常に良い...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「カルタゴのトロイ人」よりの「はかなき憾(うら)み言」と「最後の難船」をテナーのティルの歌ったコロムビア・レコード(J八四八八)は「聖家族の憩い」ほどは面白くないが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...物を書くのを職業にしている我々にとっては、自分の書いたものがサロンに飾られて、百年の埃を蒙るのも、誇らしいことであるに違いはないがむしろ差し当っての望みは、寝室の小卓に置かれて、憩いと眠りの、よき友になり、幾度かくり返して読んで貰いたい心持で一杯である...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...憩いのための安楽椅子を備えておく輩...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...憩いと慰安との影を落とすことだった...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...三人はここにルックを投げだして暫(しばら)く楽しい憩いを続けるであろう...
百瀬慎太郎 「案内人風景」
...無数の鳥類が傍に憩い遊んでいる...
柳田国男 「雪国の春」
...ほんの瞬間の憩いにでも...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...余生を送る憩いの家...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...街々の起伏や人々の上に憩い得られた自由さがあった...
横光利一 「欧洲紀行」
...二里登っては憩い...
吉川英治 「三国志」
...憩いの色といってよかった...
吉川英治 「私本太平記」
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