...公言することを憚らない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...それはここに細叙(さいじょ)することを憚(はばか)るほどの...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...慮外にも殿の御登城先をも憚らず...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...「塀和さん憚りですが貴方お茶を入れて持つて行つて下さいな...
高濱虚子 「俳諧師」
...いやしくも憑(よ)るべきの原則あらば半片の故紙も以て勅撰の国史を抹殺するに憚からず...
津田左右吉 「史論の流行」
...相手を憚(はばか)ってはいられない...
中里介山 「大菩薩峠」
...お延は憚(はばか)りなく当座の目的を達する事ができた...
夏目漱石 「明暗」
...殺さずに済ます工夫もあったろうに――」平次は駕籠の方を憚りながら言うのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰憚(はばか)る者も無い」「何を仰(おっ)しゃり度いので? 阿星様」「私は――何を隠そう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「モシモシ憚(はばか)りながら一寸(ちょと)ものをお尋ね申しますと云うような口調に出掛けて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...誰憚らず大声で身の上話をするところは...
前田河広一郎 「ニュー・ヨーク 『青春の自画像』より」
...それにも拘らず自己を唯物論として憚るところなく主張するマルクス主義は...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...そんならと云って男を憚(はばか)るとも見えない...
森鴎外 「牛鍋」
...「そしたら憚りながら俺は手ぶらで食わせてもらうよ」清子も負けてはいなかった...
矢田津世子 「茶粥の記」
...あたりを憚(はばか)るような人ごえと足音が...
山本周五郎 「日本婦道記」
...第五女と来ているじゃないか」「それだけで見当つけたんか」「失敬な……憚(はばか)りながら君等みたいな見込捜索はやらないよ...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...忌憚(きたん)なく申しあげれば...
吉川英治 「三国志」
...そんな憚(はばか)りがあるものですか...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索