...忌憚(きたん)なく批判して貰いたい...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...充ち満ちた構内に澪標(みおつくし)のごとく千鳥脚を押据えて憚(はば)からぬ高話...
泉鏡花 「婦系図」
...憚られる様なものを見たのだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...私のやうに厚着をしてゐる旅客が見えませんので温度を加減さすのも憚られて我慢して通しました...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...立場上名前を申し上げることは憚りますが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...おかげで西班牙人(スパニヤアド)は誰憚(はばか)らず牛が殺せるというものだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...故人の生前には書き記すことを憚っていた事柄がかなりあるので...
谷崎潤一郎 「鍵」
...お寺の前を通って憚らなかった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...自分の家の子のように呼捨てにして憚(はばか)らないことのみならず...
中里介山 「大菩薩峠」
...今までの関係上主人夫婦の眼を憚(はば)からなければならない手紙なので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...今となっては最早憚(はばか)り恐るる節もなく...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...公衆の観に任して憚(はばか)るところなきを見れば...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...そのほかに人と通じながら世間を憚って鬼に犯されたと詐称したのもすこぶる多かろう...
南方熊楠 「十二支考」
...正しい日本はかかる行いを改めるのに憚(はばか)る事があってはならぬ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...あなたに迷惑はかけないと思うわ」「もうその話はよそうじゃないか」「憚(はばか)りさま...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...遺憾なく抹消するに足る意外千万な鍵を指示している事を筆者は明言して憚らない者である...
夢野久作 「二重心臓」
...憚(はばか)りもなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...なんの憚(はばか)りもなく...
吉川英治 「新・水滸伝」
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