...そして自分が憚(はばか)らねばならぬような人たちから遠ざかったような心安さで...
有島武郎 「星座」
...吾人をして忌憚なく言はしむれば...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...人目を憚(はば)かったのか...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ウーリュンポスの神明にその矢放つを憚らず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...憚(はばか)りながら...
徳田秋声 「足迹」
...然しそれは別に父を憚ってではなかった...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...米友にさえ聞かすことを憚(はばか)り怖れていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし子としての我々はそれを言葉の上に表わすのを憚(はば)かった...
夏目漱石 「こころ」
...僕の弱点がこれほどに濃く胸を染めたのだと僕は明言して憚(はばか)らない...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...――憚(はばか)りながらあっしには覚えがねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さすがに憚(はゞ)かつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...憚(はばか)りながら岡っ引を怖がるような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...憚(はゞは)り乍ら磯の安松...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町人ながら憚(はゞか)るものもない武家風の造りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お互に人目を憚(はゞか)つて居ては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これも御名前は憚らせていただくが...
正岡容 「寄席」
...将軍家さえも侯を憚(はばか)られると聞いています...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...憚(はばか)りながらおれたちの鍛(う)ったものには...
吉川英治 「黒田如水」
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