...何かに憑(つ)かれた人のように血相かえて立ち上ると...
海野十三 「蠅男」
...何か怨霊(おんりょう)が憑(つ)いていて...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...まるで狐にでも憑かれたような気持で歩きだした...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...私があの病気に取り憑かれたのは...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...俳句に憑かれてから...
富澤赤黄男 「天の狼」
...物に憑(つ)かれたやうに起き上がつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前の様子はまるで三千両の憑物(つきもの)がして居る様だぞ」平次にたしなめられると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ものに憑かれたように...
原民喜 「夢と人生」
...罪な話だ」山崎は憑きものがしたような眼付になって...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...とり憑(つ)いて来い」と命じる...
火野葦平 「花と龍」
...いつか此方(こちら)がふさぎの虫にとり憑かれてしまふくらゐで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「世紀末の惡鬼に憑かれたのである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...その狐憑きの男のことを書いたと云ふドストエフスキイの小説はどうも一度讀んで見たい氣がする...
堀辰雄 「本のこと」
...栄次郎は妹の力に憑(よ)って勘当を免れ...
森鴎外 「渋江抽斎」
...……そうして三人に取憑(とりつ)きやがったんだナ...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...文士に憑きもののこの悲しさは...
横光利一 「夜の靴」
...赤坂のやしきを出て行った市十郎の――あの悪魔に憑(つ)かれた市十郎の姿が――その時の悲雨や悲涙のむせびを交ぜて...
吉川英治 「大岡越前」
...何かに憑(つ)かれたようなものだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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