...憐れむべき男と見る外を知らなかった...
有島武郎 「小さき者へ」
...乃公は憐れむよ、予審判事さんの苦労性をね...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...憐れむべき人物であることが分った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それで兄さんに必死にお頼みしているのですよ」「困った奴だな!」と兄は憐れむように私の顔を見ながら呟いた...
橘外男 「逗子物語」
...彼は横着だから憎むべく憐れむべしである...
種田山頭火 「行乞記」
...あに憐れむべきにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...憐れむのでも同情するのでもなく...
豊島与志雄 「恩人」
...自分自身を憐れむ念は忽ち消えてしまい...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...この土地の医者のぞろっぺいを憐れむにつけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...憐れむべき人間共の智慧の最後の表現が之だ...
中島敦 「光と風と夢」
...憐れむに耐えたといった面持で真名古の面をふり仰ぎながら...
久生十蘭 「魔都」
...似ても似つかぬ憐れむべき臆病者に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...第十三 良人一 同情相憐れむこれより先...
福田英子 「妾の半生涯」
...憐れむべきジョヴァンニ」と...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...憐れむべき不良児と見なすのが癖だつた...
牧野信一 「裸虫抄」
...その間余は幾度か蓬頭垢面の我が身を顧みて自ら憐れむの情に堪へなかつた...
村越三千男 「大植物圖鑑」
...むしろ憐れむべきものである...
和辻哲郎 「非名誉教授の弁」
...キーツが何と言おうともこの「自我」なき「山の人」は憐れむべき者である...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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