...十九でいながら十七にも十六にも見れば見られるような華奢(きゃしゃ)な可憐(かれん)な姿をした葉子が...
有島武郎 「或る女」
...哀憐の念というのは...
梅崎春生 「Sの背中」
...憐(あわ)れみである...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...客なくてはと憐れ也...
大町桂月 「三里塚の櫻」
...考えように依(よ)っては単なる憐愍(れんびん)とばかりは取れず...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そんなつまらぬ物に、何かの楽しみを見出してるらしい妻が、そしてまた恐らく、同様な楽しみを見出すだろう綾子が、憐れなのだ...
豊島与志雄 「悲しい誤解」
...私の若さを女どもが憐れんでくれた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...憐れな看護婦はまだ身輕には成つて居らぬ...
長塚節 「開業醫」
...しかし何となく憐れだった...
夏目漱石 「坑夫」
...「愛憐詩篇」の中の詩は...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...すでに他を憐れむの心を生ずれば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...――可憐な驚き方をする愛らしい人形だ...
牧野信一 「変装綺譚」
...明かに皿を憐れむ心持といえた...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...そして又何といふ可憐といへば可憐の限りをつくした物語りであらう...
室生犀星 「愛の詩集」
...どうぞ憐をお垂下さい...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...孫権は可憐な遺子をながめて...
吉川英治 「三国志」
...可憐なる彦七の鼻の下に中(あた)っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...目前に見るところの飢人への単純直接な愛憐の情の表出である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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