...雁の声いとど憐なりし...
饗庭篁村 「良夜」
...その眼には憐(あわれ)みを乞う色もなければ...
芥川龍之介 「おしの」
...憐むと云ふのは無用だ僞りだと云ふ意味のことを云つてゐるのだつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...時之大屋子がこの可憐なる孝女を列(つ)れて来て...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...自分に憐(あわ)れみをかけてくれ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...憐(あわ)れむべき飢えた乞食(こじき)どもがついていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...弁信の憐れな姿でなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでも可憐(かれん)に花開こうとする叡智(ちえ)や愛情(なさけ)や...
中島敦 「悟浄歎異」
...さうしては又(また)凡(すべ)ての幼(をさな)いものゝ特有(もちまへ)で凝然(ぢつ)として居(を)られなくて可憐(かれん)な尾(を)をひら/\と動(うご)かしながら...
長塚節 「土」
...聴くも憐(あわ)れな補陀洛渡海の事件が載せてある...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...あはや槍兵の身は翅もなく脚もなく徒らに空を突く憐れな槍の先の活動を残したまゝに身動きもならぬ最後に立ち至つたかの観であつた...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...為に命を終らなければならないと云う憐れさは持って居ない...
宮本百合子 「餌」
...いよいよ大原君がお代さんと婚礼したら大原君の身を憐(あわ)れに思いあくまでも和女がお代さんを良夫人に仕立てて進(あ)げて大原君の幸福を増さしめるように心掛けなければならん...
村井弦斎 「食道楽」
...遠き事ながらまのあたり憐れにおぼえて」と...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...(中略)唯一途に正真忠信に奉神奉先接人憐物関要に候」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この小僧が貰った物の余りを決して蓄(た)めず他の憐(あわ)れな者に惜(お)し気(げ)もなく呉れて終(しま)い...
夢野久作 「白髪小僧」
...可憐(いじら)しい領民なのだ...
吉川英治 「平の将門」
...よけいに可憐(いじら)しい」「あのお方はただもう御修行の道にひたむきなのでございます...
吉川英治 「宮本武蔵」
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