...むかし飼槽(かいおけ)の中の基督(キリスト)に美しい乳房(ちぶさ)を含ませた「すぐれて御愛憐(ごあいれん)...
芥川龍之介 「おしの」
...はるかにクリストを憐んでゐた...
芥川龍之介 「西方の人」
...――「彼等は憐憫(れんびん)の為に微笑してゐる...
芥川龍之介 「続文芸的な、余りに文芸的な」
...憐憫と同情との名によつて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...しまいには園は自分を憐みたくさえなった...
有島武郎 「星座」
...哀憐の念というのは...
梅崎春生 「Sの背中」
...緋桃の花のような可憐な美少女だった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...曾は痛みを負いながらもまた憐れみを乞うた...
田中貢太郎 「続黄梁」
...オリヴィエは憐(あわ)れな健康と肉体の弱さとのために...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...味わっても味わいつくせぬ愛憐を運んでいる...
中井正一 「探偵小説の芸術性」
...お澄のお鈴の可憐な美しさに心ひかれて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」それでもときどき彼女はそんな一人で好い気になっているような自分を憐むように独り言をいう事もあった...
堀辰雄 「菜穂子」
...ときどきそこいらの路傍から採ってきたような可憐な草花が二つ三つその前に供えられてあることがある...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...『其位(そのくらゐ)ぢや滿足(まんぞく)は出來(でき)ないわ』と痛(いた)ましげな聲(こゑ)で憐(あは)れな愛(あい)ちやんが呟(つぶや)いて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...ひろ子は可憐な気がした...
宮本百合子 「高台寺」
...そんな廃(すた)り者にしてしまおうとするなどとは」と憐(あわれ)んで仰せられた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分だけは憐(あわ)れみと愛情とで...
山本周五郎 「青べか物語」
...憐れむべき孤児のひがみに発し...
吉川英治 「平の将門」
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