...僞善の特に憎むべきはその矛盾が詐欺によつて成立してゐるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...すべてが何んという憎むべき蠱惑(こわく)だろう...
有島武郎 「星座」
...世にも憎むべき兇暴なる人間と見られてゐる無政府主義者と...
石川啄木 「所謂今度の事」
...憎むべき『我(が)』をほろぼしつ...
トゥルゲニエフ Ivan Tourguenieff 上田敏訳 「一僧」
...あの憎むべきところの怪塔王の仕業じゃ」4岩窟内での...
海野十三 「怪塔王」
...その間ずっとかの憎むべき烏啼天狗と一緒だったといいますよ...
海野十三 「奇賊は支払う」
...かの憎むべき奇賊烏啼天駆の仕業(しわざ)でございます」「なに...
海野十三 「すり替え怪画」
...」この憎むべき老いぼれの悪漢が...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...斯(か)う云ふ人達ほど憎むべき僞善者はないと思つて居たので...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...自分は憎むべくして憎むべき人を知らない...
中里介山 「大菩薩峠」
...己(おのれ)の當然嗣ぐべき位を奪つた・そして執拗に己の入國を拒否する・貪欲な憎むべき・若い衞侯が在るだけである...
中島敦 「盈虚」
...それは悪魔的な周到な計画の下に行われた最も憎むべき犯罪で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...かの憎むべき実験の材料にするなどとは...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...彼は余の憎むべき論敵である...
牧野信一 「「風博士」」
...憎むべき都新聞は三日にわたつて「父と子」なる題下に...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...憎むべきものを凜然として憎むこと...
宮本百合子 「愛」
...やはり君を呪われた憎むべき人間と思わずにはいない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...如何に憎むべき罪人とはいえ...
夢野久作 「巡査辞職」
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