...お鳥が今の縁切り状を受け取つてその大きな口――よくあまえても憎まれ口を云つたその口――をぽかんとあけてるのを空(くう)にゑがいて見詰めてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ただ一個条憎まれ口を叩いておこう...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...憎まれ口を叩いたものじゃ...
海野十三 「地球を狙う者」
...つい憎まれ口を利くくせがあるようだ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...憎まれ口を叩く元気も出たのだろう...
高見順 「如何なる星の下に」
...「此の好書家の書庫と称する鞣皮(なめしがわ)の物置」などと憎まれ口をたたいている...
辰野隆 「愛書癖」
...そないな憎まれ口いうて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...余計な憎まれ口を叩(たた)いて...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...思わずも憎まれ口になりかかった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...離れてゐる小学校の先生が憎まれ口をきくのですが...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...あんな憎まれ口がきけたものだ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...憎まれ口なら後にしてもらおう」長い顔を...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...――」と憎まれ口をたたいたのである...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...憎まれ口を叩くでい! お前だろ...
三好十郎 「妻恋行」
...『源氏物語(げんじものがたり)』をそのまま地でいってるような生活の中でも結構憎まれ口や人に大っぴらで聞かせられないような大口たたくのにも何不自由なく優美に風流にやってのけるのですから...
柳原白蓮 「私の思い出」
...もう間崎さんにみぬかれているぞ」「みぬけなければめくらだ」「憎まれ口はうまいな」丹野はしらべものをしていたらしい...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...大抵は皮肉か憎まれ口になる...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...まだあんな憎まれ口をたたいていやがる...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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