...その変化は見る見る九年間の憎しみや怒りを押し流した...
芥川龍之介 「一塊の土」
...2新しい意味に於いて憎しみと嘲りと怒りとの自由をとりかへしたい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...葉子はこうして思わずひとみをたじろがすたびごとに事務長に対して不思議な憎しみを覚えるとともに...
有島武郎 「或る女」
...葉子はそれを気取(けど)ると愛子に対していちだんの憎しみを感ぜずにはいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...憎しみをこめた視線を技師達のほうへ投掛けると...
大阪圭吉 「坑鬼」
...ヘレナ 憎しみでさえ...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...情夫にたいする愛情と憎しみとを子供のほうへ向けていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼に対する親しみも憎しみも...
夏目漱石 「こころ」
...おさん 憎しみが少しはとれておくれかえ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...愛と憎しみ、苦しみと喜び、思考と感覚、などの完全な消滅である...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...怒も憎しみもすつかり融(と)けてしまつた...
平出修 「夜烏」
...ギリギリと憎しみが腹の底から突き上げて来る!人も自分もまっくろになりドクンドクンと胸いっぱいに脈を打ち耳が聞こえず...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...かかる憎しみを自然な愛に戻さねばならぬ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...タッタ一人深良屋敷に取残されていたマユミを乙束区長が引取って世話をするようになってからは一層、村民の憎しみが、草川巡査の上に深くなって行ったところへ、町からたまたま来た刑事までもが……これは草川巡査と鶴木検事の一代の大縮尻(しくじり)かも知れない……などと言葉を濁して行ったりしたので、村の連中は最早(もはや)、一知の無罪を信じ切って疑わないようになって来た...
夢野久作 「巡査辞職」
...全身の憎しみをこぞってその声と闘っていた...
吉川英治 「大岡越前」
...なぜか大塔ノ宮のお憎しみはつよい」「ご同情をもちまする...
吉川英治 「私本太平記」
...理由なき憎しみと...
吉川英治 「私本太平記」
...狙う敵に一倍の憎しみと...
吉川英治 「新書太閤記」
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