...彼等は勿論バラバの所業に憎しみや怒りを感じてゐたであらう...
芥川龍之介 「西方の人」
...17カヤパ祭司の長(をさ)だつたカヤパにも後代の憎しみは集つてゐる...
芥川龍之介 「続西方の人」
...寧(むし)ろ全能の主の憎しみの証拠とさえ思われるであろう...
芥川龍之介 「本所両国」
...彼女の心に憎しみの極印を焼きつける...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...――彼の愛からも憎しみからも逃げた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...あれが人の心にいやな暗い疑ひや憎しみを抱かせるのではないかと私には思はれてなりませぬ...
太宰治 「右大臣実朝」
...殺したき憎しみもて左右にわかれて...
太宰治 「喝采」
...ヘーレーの憎しみ起し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そういう憎しみはどこから来るか分らないものだった...
豊島与志雄 「古井戸」
...だんだん憎しみを深くしながら(娘を欺し...
直木三十五 「南国太平記」
...東京では数百万の人がこの憎しみの中に浸され...
中井正一 「過剰の意識」
...佐野喜の主人にはお上の憎しみがかゝつてゐる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小さい者まで憎しみを掛けては非道だといふ小豆澤小六郎の計らひで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人夫婦に対する憎しみは喉の張り裂けそうな声となって二階に犇めき上って行った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...憎しみの心を持つ人はほとんどないのである...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...正成もまた死ねばそのとおりな物になる」「武士の家に生れたからにはしかたがないと、いわれています」「だがの、憎しみ合いは、生きてる間でたくさんだろ...
吉川英治 「私本太平記」
...憎しみ合ってもいぬ正成とさえ...
吉川英治 「私本太平記」
...口に出さないその憎しみはまた...
吉川英治 「源頼朝」
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