...彼奴は憎々しいほくそ笑みを今ごろどこかで漏(も)らしているのだろう...
有島武郎 「星座」
...すると横合いから森虎の憎々しい面がとびだす...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...憎々しいイングランドは...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...何という憎々しい……」房子はどうしても黙ってはいなかった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...見るから憎々しい赭(あか)ら顔の大兵(だいひょう)な英人二人がこちらを眺めながら平服の腕を組んで傲然(ごうぜん)と語り合っている...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...ただ両方が憎々しいくらいな激しい眼つき片時も外(そ)らさんと相手の顔いそそいでました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...第一鼻が思っていたよりもずっと高くいかにも憎々しいように突き出ていて...
寺田寅彦 「自画像」
...」笹村は憎々しいような言い方をした...
徳田秋声 「黴」
...羨望に似た憎々しい気も起った...
豊島与志雄 「林檎」
...もう五回から撞き続けている憎々しい眉間(みけん)に大きな黒子(ほくろ)のあるもじりの男と...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...そんなに憎々しいことを云はないでも...
平出修 「夜烏」
...憎々しいほど太かったのも...
古川緑波 「うどんのお化け」
...」と吾ながら落着いた憎々しい調子だつた...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...いろいろにあなたを語られるあらゆる場合に――憎々しい口調で語られる場合にもです...
三好十郎 「肌の匂い」
...憎々しい目になつてしまひます...
森鴎外 「高瀬舟」
...なんという憎々しい目附(めつ)きでこの頃は見るだろう...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...何ともいえず憎々しい冷笑を浮かめながら...
夢野久作 「鉄鎚」
...どこへ行く気だ」憎々しいお十夜の嘲(あざけ)り顔が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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