...憎々しい笑い声を洩(も)らしながら...
芥川龍之介 「アグニの神」
...餘りに憎々しいやりやうぢやないか...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...あいかわらず憎々しいことばかりです...
海野十三 「怪塔王」
...何という憎々しい……」房子はどうしても黙ってはいなかった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...憎々しいくらいの容赦なき箇所の在ることは...
太宰治 「女の決闘」
...ちょっと憎々しい年(とし)である...
太宰治 「正義と微笑」
...第一鼻が思っていたよりもずっと高くいかにも憎々しいように突き出ていて...
寺田寅彦 「自画像」
...憎々しい毒念が彼の胸を刺(さ)すのであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...」私は母達を憎々しいやうに言つた...
中原中也 「その頃の生活」
...見るから憎々しい尊大さで光つた...
南部修太郎 「猫又先生」
...スタヴローギンの憎々しいばかりの冷さが感じられて...
林芙美子 「浮雲」
...……要するに、久我夫妻は、手を束ねて見ていれあいいのさ」乾が、憎々しい口調で、つぶやいた...
久生十蘭 「金狼」
...憎々しいほど太かったのも...
古川緑波 「うどんのお化け」
...お前は何んと憎々しいのだ! 眠りと戀とはお前を美しくする...
堀辰雄 「ハイネが何處かで」
...最も憎々しい言葉を探して...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...いきなり首を突き出して隣りの小父さんの方を睨みつけたと言うのです――後で昇さんから聞きましたすると隣りの小父さんも気がついてその日は鍬こそ振りかぶらないけれど内の父の睨む目つきがあまりに憎々しいので小父さんの方でも次第に喰いつきそうな目でにらむそのまま二三十分も両方で突っ立っていた末に昇さんのお母さんがこちらに向っておじぎをしてから...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...如何にも憎々しい...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...憎々しい面(つら)がまえを寄せて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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