...彼女の憂色が気になる...
...憂色漂う雰囲気の中、静かに話が進む...
...彼女は憂色を帯びたまなざしで僕を見た...
...彼の憂色を見て、私は何かをしたくなった...
...今日は彼女の憂色を感じ、何か話をしてあげたい気分だ...
...赤旗光無うして日色薄し、黄埃散漫として風徒に粛索、帯甲百万、路に満つれども往反の客、面に憂色あり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...やはり顔の憂色(ゆうしょく)が...
芥川龍之介 「秋山図」
...この世ならず深く柔和の憂色がただよい...
太宰治 「狂言の神」
...顔色の何処(どこ)にそんな憂色があるか!欣然(きんぜん)と...
徳永直 「眼」
...座の人々の憂色を見ると...
直木三十五 「南国太平記」
...「飛んでもねえことだ、お気の毒なことだ、四人が四人、一人も助からねえとは……」さればこそ、この険悪と、憂色とが、すべての人を覆うている...
中里介山 「大菩薩峠」
...一種の慷慨に満ちた憂色をもって...
中里介山 「大菩薩峠」
...八重さんと云つても――関はないんだつて……」百合子は何の憂色も浮べずに...
牧野信一 「南風譜」
...基経(もとつね)は憂色にとざされ...
室生犀星 「姫たちばな」
...困ったことだという憂色が全村に満ちている...
横光利一 「夜の靴」
...供待の者どもが憂色をつつんでいる様子...
吉川英治 「江戸三国志」
...老人は憂色を声にあらわして...
吉川英治 「江戸三国志」
...濃(こ)い憂色に塗りつぶされていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...憂色深き中に周瑜は取巻かれていた...
吉川英治 「三国志」
...歴然たる憂色がうかがわれる由です...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふと蔽(おお)い得ない憂色が眉をかすめていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その日、狐塚の本陣は、中入り軍の快捷(かいしょう)の報をうけて、一時は、歓呼に沸(わ)きたてられていたが、勝家の戦局観による中入り軍の急速な後退命令が、いっこう行われず、特に、馬上歴々の衆を次々にさしむけても、悉(ことごと)く玄蕃允の拒否や嘲笑に追い返されて来る始末に、俄然、勝家の憂色濃く、「甥めは、この勝家に、皺腹(しわばら)を切らす男じゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
...さすが風流天子の眉もふかい憂色に沈んで見える...
吉川英治 「新・水滸伝」
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