...明智小五郎はこの憂目(うきめ)を見るのがいやさに...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...ほとんど毎回のように弁士中止か解散の憂目を見るようになった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...斯かる憂目を見せて...
大町桂月 「夜の高尾山」
...多年売込んだ老舗でさえもついに閉店の憂目を見るという有様で...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...この合戦も和田氏の勝利となり北条氏全滅の憂目に逢つたかも知れず...
太宰治 「右大臣実朝」
...社交界から追放の憂目(うきめ)に遭(あ)ったものである...
太宰治 「酒の追憶」
...いかなる前生の悪業(あくごう)ありてかかる憂目(うきめ)に遭うかと生きる望も消えて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...約五十人が落第の憂目に遭(あ)い...
太宰治 「惜別」
...しかも大敗の憂目を見ること三度...
太宰治 「地図」
...ただいま松の木の怪腕と格闘して破損などの憂目を見てはたまらぬという冷静の思慮を以てまず入歯をはずし路傍に安置仕り候ものにて...
太宰治 「花吹雪」
...一度モデルの選定を誤らんか自動車會社として破産の憂目さへ見る場合すらあると云はれている...
豊田喜一郎 「乘用車發表に際して」
...版元蔦屋(つたや)は身代半減(しんだいはんげん)という憂目(うきめ)を見た事なぞ...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...抑留や捕縛の憂目(うきめ)を蒙(こうむ)ったものが幾人もあるとのことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...故国で入獄の憂目を見たと伝えられるオッペルト自身が...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...それが自分の縁に維(つな)がると云ふばつかりでひよつとした憂目に遇ふと云ふことは...
平出修 「逆徒」
...更に前々年は脆くも大敗の憂目を嘗めてゐた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...連敗の憂目を雪がんと六十万の兵をもつて陣容を健て直したクロパトキンの奉天を目指して...
牧野信一 「サクラの花びら」
...それに応募した私の作品に対し選者白井喬二氏が相当の高点を与えて支持されたに反しやはり選者であった甲賀三郎氏の点が非常に辛かったため遂に落選の憂目を見たことがあった...
山本禾太郎 「探偵小説思い出話」
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