...本丸も何時かは落城の憂目(うきめ)を見ん」と...
芥川龍之介 「八宝飯」
...ほとんど毎回のように弁士中止か解散の憂目を見るようになった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...斯かる憂目を見せて...
大町桂月 「夜の高尾山」
...遺憾ながら發賣禁止の憂目に遭はざるを得ないところであらう...
太宰治 「お伽草紙」
...長生したがためにかへつて没落転々の憂目を見た...
種田山頭火 「草木塔」
...一度モデルの選定を誤らんか自動車會社として破産の憂目さへ見る場合すらあると云はれている...
豊田喜一郎 「乘用車發表に際して」
...こちらの都合も考えずにいきなりチリリンと騒がされる憂目も免れたし...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...七年も八年も晒し同様の憂目を見せられた上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって伜に憂目(うきめ)を見させるわけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...黙殺という憂目(うきめ)に逢うかも知れないのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼は当然の報いとして投獄の憂目をみたのであるが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...辛(から)くも棒石塊(いしころ)の危ない浮世に彷徨(さまよ)う憂目を免(のが)れた...
二葉亭四迷 「平凡」
...「W」大学はもう四年も続けて連敗の憂目を嘗めてゐたが...
牧野信一 「サクラの花びら」
...たちまち策動者の犠牲となって江州は琵琶湖畔彦根町に建てられてある彦根中学校の教師として遠く左遷せられる憂目をみたのは...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...けちけちした原稿かせぎの憂目にはさういふだいまいの餘裕はなかつたのだ...
室生犀星 「巷の子」
...度々検事に取調べられる憂目(うきめ)を見ました...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...造船材料を焼失するという憂目を見た上に...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...とうとう分散の憂目(うきめ)に会い...
夢野久作 「名娼満月」
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