...本丸も何時かは落城の憂目(うきめ)を見ん」と...
芥川龍之介 「八宝飯」
...是等の嬰児は皆破船の憂目を見て...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...かかる憂目(うきめ)に遭(あ)わされつつありしかと...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...いかなる前生の悪業(あくごう)ありてかかる憂目(うきめ)に遭うかと生きる望も消えて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...この上どんな憂目(うきめ)を見せられるのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...やむなくこの憂目(うきめ)に逢ったものだということは...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...重ければ取潰しといふ憂目にも逢はないものでもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...故国で入獄の憂目を見たと伝えられるオッペルト自身が...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...かえって伜に憂目(うきめ)を見させるわけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あの不快極まるtte--tte(テートアテート)(膝詰談判)の憂目を忍ばなければならなかった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...いや斯く云ふ私なども敗惨の憂目を覚ゆる点では誰方(どなた)にも劣らぬ嘆きの沼の主ではありますが...
牧野信一 「女に臆病な男」
...ひと月に少くとも一度ぐらゐは破壊の憂目を見るので...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...「W」大学はもう四年も続けて連敗の憂目を嘗めてゐたが...
牧野信一 「サクラの花びら」
...たちまち策動者の犠牲となって江州は琵琶湖畔彦根町に建てられてある彦根中学校の教師として遠く左遷せられる憂目をみたのは...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...著者が獄中にあって頭上で夥しく砲丸破裂の憂目(うきめ)を見た実験談を述べて...
南方熊楠 「十二支考」
...それに応募した私の作品に対し選者白井喬二氏が相当の高点を与えて支持されたに反しやはり選者であった甲賀三郎氏の点が非常に辛かったため遂に落選の憂目を見たことがあった...
山本禾太郎 「探偵小説思い出話」
...憂目(うきめ)に追いやって」九明けて文治(ぶんじ)二年の一月末には...
吉川英治 「日本名婦伝」
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