...憂悶の表情を浮かべる...
...彼は最近憂悶に暮れているようだ...
...彼女は憂悶の色を帯びた声で話しかけた...
...彼は憂悶の中で長い時間を過ごした...
...彼女は憂悶に満ちた目で見つめてきた...
...私は混亂した、憂悶した、自分ではどうすることも出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...憂悶手足ヲ措クニ処ナシ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...――憂悶の辺際(はて)に追い込まれた彼は...
豊島与志雄 「二つの途」
...所謂世紀末の憂悶に触れべき年齢に達していなかった為めであろう...
永井荷風 「写況雑記」
...憂悶は詩人のことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...惱みと憂悶に疲れて...
長谷川時雨 「水色情緒」
...無題憂悶の涯に辿りつく睡りはまるで祈りのやうであつた...
原民喜 「かげろふ断章」
...何とも云ひやうのない憂悶が籠つてゐるのだ...
原民喜 「魔のひととき」
...憂悶のため舞台が不安でしょうがない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ハムレット風な憂悶は絶えず私の前額を蔽い...
松永延造 「職工と微笑」
...するとかれは憂悶と不安をおぼえる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...兵部卿の宮が憂悶(ゆうもん)しておいでになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...同女の心理に何等か不可抗的の憂悶不安の...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...男の憂悶(ゆうもん)と気の荒くなるのをみるのみでしたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...世上(せじょう)の成行(なりゆ)きは如何いたしたものか」彼は微かな憂悶(ゆうもん)を覚えた...
吉川英治 「黒田如水」
...この朝から彼はまた青年の憂悶(ゆうもん)を深くした...
吉川英治 「剣の四君子」
...憂悶(ゆうもん)の色がそのおもてを暗(くら)くしている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...新蔵はいくらか憂悶(ゆうもん)が軽くなった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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