...憂悶の表情を浮かべる...
...彼は最近憂悶に暮れているようだ...
...彼女は憂悶の色を帯びた声で話しかけた...
...彼は憂悶の中で長い時間を過ごした...
...彼女は憂悶に満ちた目で見つめてきた...
...時節(をりふし)のきはみなき欝憂は池に映(うつ)ろひ落葉(らくえふ)の薄黄(うすぎ)なる憂悶(わづらひ)を風の散らせば...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...デミトリチは憂悶(ゆうもん)して云(い)うた...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...清潔な憂悶の影がほしかった...
太宰治 「狂言の神」
...とてもそんなことではその現在の憂悶をまぎらせることは出來なかつた...
田山花袋 「道綱の母」
...夏よ! この大自然の憂悶は...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...憂悶は詩人のことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...惱みと憂悶に疲れて...
長谷川時雨 「水色情緒」
...何とも云ひやうのない憂悶が籠つてゐるのだ...
原民喜 「魔のひととき」
...ハムレット風な憂悶は絶えず私の前額を蔽い...
松永延造 「職工と微笑」
...この小僧の幼稚な憂悶に打ち興じたあとで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...それ等の憂悶を心に抱いた先人に対し...
水野葉舟 「言文一致」
...私は亡父のために日夜憂悶して...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...それは一般の少年少女が「世界苦」を懐(いだ)いて憂悶...
夢野久作 「能とは何か」
...病(やまい)以上の憂悶がこんどは金吾の心核(しんかく)に食い入ッて...
吉川英治 「江戸三国志」
...この朝から彼はまた青年の憂悶(ゆうもん)を深くした...
吉川英治 「剣の四君子」
...日々憂悶の果て、定房卿の苦衷が、ついにこの挙(きょ)に出たものに相違ない」かくて...
吉川英治 「私本太平記」
...自分の罪業みたいに身のうちで憂悶しているにすぎないのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...生きている味がするでしょう」「久しぶり憂悶(ゆうもん)を忘れました...
吉川英治 「新書太閤記」
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