...憂悶の表情を浮かべる...
...彼は最近憂悶に暮れているようだ...
...彼女は憂悶の色を帯びた声で話しかけた...
...彼は憂悶の中で長い時間を過ごした...
...彼女は憂悶に満ちた目で見つめてきた...
...私は混亂した、憂悶した、自分ではどうすることも出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...憂悶手足ヲ措クニ処ナシ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...臣夙ニ鉱毒ノ禍害ノ滔滔底止スル所ナキト民人ノ痛苦其極ニ達セルトヲ見テ憂悶手足ヲ措クニ処ナシ...
田中正造 「直訴状」
...そして生きている限り憂悶と悲しみを消すよしもない人...
峠三吉 「原爆詩集」
...斯等の手紙が初心(うぶ)な彼女を震駭(しんがい)憂悶(ゆうもん)せしめた状(さま)は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...焼きつくような憂悶となって...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...謂わば内心の憂悶の吐け口だったのです...
豊島与志雄 「土地に還る」
...人はいかにして日夜絶えずあらゆる憂悶(ゆうもん)や不運や困窮に接することができるであろうか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...悔恨と憂悶と希望と妄想と...
永井荷風 「写況雑記」
...憂悶(ゆうもん)の日を送ることが多かったのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...惱みと憂悶に疲れて...
長谷川時雨 「水色情緒」
...心に憂悶のある光丸は...
火野葦平 「花と龍」
...憂悶が去らず、芝居してゝ、とけ込めなくて困る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...この絢爛たるオペラも自分にとっては憂悶の種だったにちがいないと思った...
横光利一 「旅愁」
...病(やまい)以上の憂悶がこんどは金吾の心核(しんかく)に食い入ッて...
吉川英治 「江戸三国志」
...この朝から彼はまた青年の憂悶(ゆうもん)を深くした...
吉川英治 「剣の四君子」
...自分の罪業みたいに身のうちで憂悶しているにすぎないのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...憂悶(ゆうもん)の陰がその姿に濃い...
吉川英治 「新書太閤記」
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