...邪慳(じゃけん)な継母(ままはは)との争いから...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...さうして又その鎖の端を邪慳にぐいと引きましたからたまりません...
芥川龍之介 「地獄變」
...そこに来て働く女中たちを一人(ひとり)一人突慳貪(つっけんどん)にきびしくたしなめた...
有島武郎 「或る女」
...皆んな迷惑するだ」いかにも突慳貪(つっけんどん)にその声はほざかれた...
有島武郎 「星座」
...邪慳(じゃけん)にお引張(ひッぱ)りなさいますな...
泉鏡花 「縁結び」
...邪慳(じゃけん)に外から打ち開かれて...
大庭武年 「旅客機事件」
...知らないッ」と突慳貪に言つて眞白な眼をして五十嵐を睨みつける...
高濱虚子 「俳諧師」
...汝(おまえ)を邪慳にしたのだよ」「平生(いつも)邪慳よ...
田中貢太郎 「春心」
...直に邪慳(じゃけん)な母親のために刺戟(しげき)されずにはいなかった...
徳田秋声 「あらくれ」
...邪慳(じゃけん)にそれを引っぺがして...
中里介山 「大菩薩峠」
...邪慳(じゃけん)に長い顔をしゃくりました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...邪慳(じやけん)なんでせう」「邪慳なのは生れ付きさ」さう言ふ平次へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...邪慳(じゃけん)で親を親臭いとも思ッていないから悪(にく)くッて成りゃアしません」ト眼を細くして娘の方を顧視(みかえ)る...
二葉亭四迷 「浮雲」
...しッかり捉(とら)えたお勢の袂(たもと)を……「何をなさるンです?」と慳貪(けんどん)に云う...
二葉亭四迷 「浮雲」
...やいッ歩け」と権右衛門は突慳貪(つっけんどん)に...
吉川英治 「剣難女難」
...邪慳(じゃけん)にかかえて...
吉川英治 「治郎吉格子」
...部屋に這入(はい)ると邪慳(じゃけん)に薬台の抽斗(ひきだし)を開け...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...フィリップは邪慳(じゃけん)な調子で言う...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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