...私は屡(しばしば)私自身に顧慮する以上に外界に顧慮しているからだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...知らぬ人は知るまいが、自分の頭は、昨年十一月の初め鬼舐頭病(とくとうびやう)といふのに取付かれたので、今猶直径一寸余の禿が、無慮三つ四つ、大きくもない頭に散在して居る...
石川啄木 「雪中行」
...教授のおだやかな性格には日本の人たちがどこか遠慮ぶかいつつましさをそなえていることをゆかしくも思われたのでした...
石原純 「アインシュタイン教授をわが国に迎えて」
...往々不慮の災禍に罹るを免れず...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...誰も遠慮なく声を出したが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...満更その自分の一生に就いて思慮を費(つひ)やさぬ事も無いので...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...遠慮なくこの人に片肌脱いでおもらい」とまで言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちに遠慮(えんりょ)は要(い)らないから高等師範の方へ行ったら好かろうという忠告です...
夏目漱石 「私の個人主義」
...今より思慮に余る大難があろうとも思われません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...今度は何の遠慮もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...遠慮なく声を出してもいい」「ヘエ――」何が何やら解りませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遠慮深く見やりました...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...遠慮なくいちばん痛いところを突っついて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「遠慮無く言わせてもらいますけど...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...無遠慮に家庭に立ち入つて來るのが恐しかつた...
正宗白鳥 「假面」
...あの無遠慮な元気旺盛な小僧を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...思慮の浅い者を何かというと此方(こっち)へばかり向かわせるのではないか...
柳田国男 「木綿以前の事」
...寧ろ無遠慮なくらい松尾のようすを見まもった...
山本周五郎 「いさましい話」
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