...遠慮をしていた連中さえ...
芥川龍之介 「煙管」
...彼は西洋風に遠慮したいと思ったが...
芥川龍之介 「路上」
...これは大(おほい)に考慮(かうりよ)しなければならぬ事(こと)である...
伊東忠太 「建築の本義」
...何と云ふ無作法な記者だらうとまだお見舞の人も遠慮して得ゆかないお産室に...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一六年一月号)」
...コナイダハ手加減シタゲタノヨ」「ソンナ御遠慮ニハ及バンヨ」「アタシノ掌(てのひら)ハヨク撓(しな)ウノヨ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...我を忘るるや?聞くべき耳を持たざるや? 恥と知慮とを棄てたるや?クロニーオーン・ヂュウスより只今歸り來りたる 130玉腕白きヘーレーの言を汝は聞かざるや?汝多くの災難をうけたる後にやむを得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...誰も遠慮ばかりしてるところだったので...
豊島与志雄 「阿亀」
...遠慮なく云って下さいな」叔母は下を向いて...
夏目漱石 「明暗」
...遠慮もなく張り上げます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...思(おも)ふまヽを遠慮(ゑんりよ)もなく言(い)ふ可愛(かあい)さ...
樋口一葉 「曉月夜」
...遠慮なくその主の大きな炉のある家へ赴き...
牧野信一 「川を遡りて」
...酔いに酔った遠慮深いアメリカ・インデアンと美しいマイワイを纏(まと)った大男とは...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...隣室の誰一人もがその助力に取りかゝらうとしないのに腹をたてゝ焦慮した...
水野仙子 「輝ける朝」
...大官の親友を病室に招くことが遠慮されて恋しく思いながら逢えないことを思うと残念で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...用があったら遠慮なく使いをよこすがいい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それはおとうさまの御配慮で...
山本周五郎 「やぶからし」
...この魅力ある「探偵」の二字を僭称する事を遠慮すべきもの也……とか何とか大見得を切られても...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...それに不慮のお怪我(けが)でもなさるといけませんから...
吉川英治 「新・水滸伝」
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