...あれほど言ったのに」警部は真赤になって憤慨した...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...二人とも少し憤慨して...
種田山頭火 「其中日記」
...日本で文学の代表者と考えられ勝ちな小説(日本では不思議にも詩や劇が文学の王座から斥けられているのは多くの詩人が憤慨している通りである)...
戸坂潤 「思想としての文学」
...町じゅうの者がひどく憤慨して取りざたし始めた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...政治のことを憤慨したり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何処(どこ)にか心のうちに道理を有する時にしか憤慨しない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それを憤慨したり悲しんだりしているのだった...
豊島与志雄 「別れの辞」
...憤慨した吉田が直ぐに校長の所へ話を持つて行つた所...
中島敦 「かめれおん日記」
...さういつてその人は憤慨してゐた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...ところが氏はどうしたものか雪と墨、鷺と烏ほど似もつかぬ「失業勞働者」という「概念」を「ごろつき」という現實の中から引つぱり出したために、無益に憤慨し、切齒(せつし)し、罵詈(ばり)し憐憫する必要が起り、ひいて「泥人形」ならぬ「現實」の僕自身もそのまきぞえを食うべく餘儀なくされたのである...
平林初之輔 「中西氏に答う」
...愛国的な英国人すべてが憤慨し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...」と健ちやんは憤慨した...
牧野信一 「周一と空気銃とハーモニカ」
...何だか馬鹿に憤慨してゐたよ...
牧野信一 「スプリングコート」
...驚き且つ諸星氏と同様に憤慨しました...
牧野信一 「月あかり」
...想うにこれは山路が伝授料をぼったりなどするために憤慨して...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...利かぬ気の小住はこの「五厘」の不公平を憤慨して...
山本笑月 「明治世相百話」
...お能の精神のわからぬ奴どもの催すお能は受持てん」と云って憤慨したり...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...「怪(け)しからぬお手廻しよ」師直(もろなお)がこれに憤慨したことはひと通りでない...
吉川英治 「私本太平記」
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