...そんな事で憤慨して...
太宰治 「乞食学生」
...矢張前のアマ達はああ云って憤慨しただけのものはあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...けふは家主から前払間代の催促をうけたので、わざ/\出かけたのだつたが、馬酔木さんには何としてもいひだせなかつた、詮方なしに、彼女に申込む、快く最初の無心を聞いてくれた、ありがたかつた、同時にいろ/\相談をうけたが!彼女のところで、裏のおばさんの御馳走――それは、みんなが、きたないといつて捨てるさうなが――をいたゞく、老婆心切(マヽ)とはおばさんの贈物だらうか、みんなは何といふ罰あたりどもだらう、じつさい、私は憤慨した、奴(マヽ)鳴りつけてやりたいほど興奮した...
種田山頭火 「行乞記」
...自分の上着が他人のだというその言葉に憤慨して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は非常に憤慨していたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これは谷干城(たてき)氏が我同胞が西洋にのみ心酔して日本という事を忘れるのを憤慨して...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...案外同情を寄せなかったことに憤慨したゆえでもあった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...いよいよ憤慨しながら辞書をまた取出すのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...一人で憤慨してみるが...
平山千代子 「転校」
...真綱はこれを憤慨して...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この時局に慨して...
穂積陳重 「法窓夜話」
...想うにこれは山路が伝授料をぼったりなどするために憤慨して...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...彼と同じように目の前の恥ずべき光景に憤慨していたのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...令嬢のことは前後五回も云った、そしてまた埴谷城代の非をならし、慷慨し、額の汗を拭いて反った...
山本周五郎 「半之助祝言」
...利かぬ気の小住はこの「五厘」の不公平を憤慨して...
山本笑月 「明治世相百話」
...南坊流の始祖南坊禅師は茶道の堕落を慨して茶事を捨て去つて再び世に出でず...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...正真正銘の腰弁である記者はいつも衷心から憤慨しているものである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...自然主義の殼が拔けぬと憤慨してゐるあたり...
横光利一 「寢たらぬ日記」
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