...慧眼な祖母は、去年の夏気に入らない婚約をされて以来ことさらにはげしくなった登志子のわがままが心配でたまらなかった...
伊藤野枝 「わがまま」
...向ふの裏を掻いてやつた自分の慧眼に獨りで感心してしまつた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...慧眼(けいがん)の読者は...
太宰治 「女の決闘」
...おのれの慧眼を誇る...
太宰治 「猿面冠者」
...ああ慧眼(けいがん)と恐れいったりすることがないともかぎらぬような事態にたちいたるので...
太宰治 「もの思う葦」
...そうして遠いロシアの新映画の先頭に立つ豪傑の慧眼(けいがん)によって掘り出され利用されて行くのを指をくわえて茫然(ぼうぜん)としていなければならないのである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...自分一身と自分の多くの後ろ暗い仕事の上に法官の慧眼(けいがん)を向けさせることになるだろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...實に彼の慧眼は超凡であつた...
長岡半太郎 「湯川博士の受賞を祝す」
...平次は喧嘩を馴れ合ひと睨んだのは慧眼(けいがん)でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自害をする人があるでせうか」「フーム」この娘の恐ろしい慧眼(けいがん)に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夏羽織を気にしていた親分の慧眼(けいがん)を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次の慧眼(けいがん)で見付けられないものでもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」平次の慧眼(けいがん)で睨まれては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...慧眼(けいがん)能(よ)く利害の在る所を察して...
福澤諭吉 「〔気品の泉源、智徳の模範〕」
...しかるに他の諸学者連はこの慧眼なる二学者の警鐘に耳をおおいあえてその誤りを覚らないのは憫然(びんぜん)のいたりである...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...仮令その形状は小形となっていても慧眼なる人なればこれを普通のフキと見別ける事はあえて難事ではない...
牧野富太郎 「植物記」
...憂いはない」さすがに司馬懿は慧眼(けいがん)であった...
吉川英治 「三国志」
...だから慧眼(けいがん)な史家は...
吉川英治 「私本太平記」
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