...私は差別することを知らざるものの――祖先の用ゐ慣れた熟語を用ゐれば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...親み慣れた藥の香を吸うて...
石川啄木 「二筋の血」
...追々耐忍力も出来且つ慣れたるを以て多く採る事となれり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...慣れた――たしかにさうすることに慣れた...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...以前にし慣れた調子で街を歩きはじめた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...すっかり住み慣れたパリから帰って来て...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...聞き慣れた人声が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...旅に慣れた証拠は...
中里介山 「大菩薩峠」
...ヒラヒラと撥を扱って音締をして調子を調べる手捌(てさば)きがまた慣れたものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...案内に慣れた土地の駕籠舁(かごかき)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...三度笠に糸楯(いとだて)の旅慣れた男が一人...
中里介山 「大菩薩峠」
...轟の源松の物に慣れた眼で見て取ったところでは...
中里介山 「大菩薩峠」
...煙りを吐く汽車に乗り慣れたので...
牧野信一 「熱海線私語」
...されどこの宮居(みやい)に慣れたるまらうどたちは...
森鴎外 「文づかひ」
...慣れたうまいものを作るものだな...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...みやびな公卿(くぎょう)たちに慣れた宮中の女どもには...
山川方夫 「菊」
...しかしボーイやホテルに対する仕打ちは慣れたもので...
夢野久作 「暗黒公使」
...いつもわたしを呼び慣れた赤い小鳥よ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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